アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
44
-
「うわ〜!!海とか久しぶり!!」
目の前に広がる水平線。
そのちょっと上には沈みかけた太陽。
さざめく波。
光る水面。
サラサラの砂浜をその水で濡らす。
「そうなんだ。じゃあ連れてきて良かった?」
「はい!!ありがとうございます!!」
僕は嬉しくて、嬉しくて、満面の笑みで晴山さんを見た。
こっちを見ていた晴山さんは、太陽…夕日のせいで赤く見えた。
優しく温かい風と、海の冷たさと潮の香りがする風が僕らを包む。
しばらくの間、無言が続く。
別に、話しかけづらいとかじゃなくて、
話していないと落ち着かないわけでもない。
こうしていても、違和感がない。
沈黙が苦しくない。
友達とかといると、『次の話題は!!』って、色々考えるけど、
晴山さんといると、そんなの全然気になんない。
だから多分、晴山さんは、そういう相手。
一緒にいて、リラックスできる人……。
「裕太君、真面目な話をしていい?」
沈黙を破り、晴山さんは言った。
ずっと見ていた水平線から目をそらし、僕を見る。
真面目な話……?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
44 / 189