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出来ない相談4
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(熊谷先生語り)
「ねえ、せんせぇ、花嫁さん綺麗だったね。ねえ、聞いてる?せんせぇってばあ。」
「うん。聞いてる。分かった。」
「こっち向いてちゃんと目を見てよ。せんせいは………かっこいいよね……すき。」
「あー、はいはい。」
うざい……
二次会が終わり、そのまま三次会になだれ込んだ時点で葵は酔っていた。
誰だよ。こんなになるまで飲ませたのは。
たぶん途中から店の手伝いをやめて、ぴったりと葵の隣から離れない島田のせいだ。
三次会は知っている野郎しか残っていなかった。
「おい、島田。それ以上飲ませんなよ。連れて帰るのが大変になる。お前じゃないんだからさ、葵は酒に弱いんだよ。」
「葵君を飲ませると超絶可愛いから無理ぃ。なんなら僕が大切に連れて帰るから気にしないで。『先生』はさっさと帰っていいよ。」
平気な顔をしてザルの島田がクソ生意気に言った。どうして葵はこんなやつと一緒にいるのか理解に苦しむ。
大学生になって、毎日忙しくしている葵を見ていると、俺にもこんな時期があったなと懐かしく思う。こんなに素直ではなかったし、不真面目で捻くれた若者だったから、余計に葵が眩しい。
そんな葵は俺を大好きだと慕って、毎日俺の家に通ってくる。笑顔でおかえりと迎えてくれて、今日一日あったことを互いに話をして、ご飯を食べて、時々しか入ってくれないけど…お風呂にも一緒に入る。
日々がたまらなく愛しい。
葵の身体もそれ以上に愛しい。セックスも以前より回数が増えた。
共に過ごす時間が増えたから当然だ。
高校生も勿論可愛かったけど、少しづつ大人になり、青年へと変化していく葵の色気に俺は常に翻弄されっぱなしだ。
葵の中には大人と子供が混在していて、俺に飽きる暇を全く与えてくれない。
だから心配なのだ。
本当は、すぐにでも連れて帰りたい。だが、表向きは酒を飲みながら酔っ払いの相手をして、素知らぬ顔で煙草を吸っている。
男ってつくづく難しい生き物だと自分でも思う。
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