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暗転からの脱出5
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(葵語り)
「学生時代はラグビー部だったからどこもかしこも男臭くてね、俺の趣味じゃなかったから辛くて。俺はね、葵君みたいに可愛いものが好きなんだ。君は甘い匂いがする。」
狭い客室露天風呂で、松山さんがうっとりしながら俺に言った。隣同士で湯船に入ったものの、松山さんはずっと俺の方を見ており、耳元近くに顔がある。荒い息が耳に掛かり、その度にぞくぞくと身の毛がよだった。
背中には彼の腕が回されている。本当は湯船の中にタオルを入れてはいけないのだが、しっかりと下半身を覆ったまま入っていた。
逃げたい。今すぐにでもここから去りたい。
だけど、底知れぬ恐怖で動けなかった。
何か反抗すると容赦なく暴力で相手を屈する雰囲気が松山さんから醸し出されていた。
「さ、さっきのお客さんって、誰ですか?」
「ああ。言ってなかったね。君の携帯を拾ってくれたらしいんだ。通り道だからここまで届けにきてくれるって。若い女の子だったよ。今時いい子もいるもんだ。あんなに遠くに投げたのに。」
ちょろちょろと源泉掛け流しのお湯が湯船の淵を溢れている。お湯は柔らかくて温めだ。
「見つかったんですか。良かった。あれを無くしたら………」
「あいつとも連絡とれなくなっちゃうか。今から俺のものになるから別に構わないけど。ああぁぁ、っもう……我慢できない。」
「やっ……な、に……してっ。」
いきなり後ろから強い力で頭を浴槽に押さえつけられた。手ではない。身体ごと覆い被さってきたのだ。後ろから乗られ、重くて苦しくて息を吸うのがやっとだった。
俺はこの人の手に掛かれば抵抗もできないのか。右耳が湯船に浸かっている。
手が下半身に伸び、必死で隠していたタオルを剥ぎ取られた。俺のモノを松山さんが後ろから扱き始める。空いている手で必死に払った。
「ごめんね。ちょっと耐えられなくて。少しだけ我慢してて。はぁ、はぁ……葵君の肌は吸い付くくらいすべすべだ。あそこも初めてじゃないね。やっぱりヤってたんだな。あいつ……ムカつく。キスマークも付けやがって。」
気持ち悪い指が俺の後ろを這っている。
機械的に指を出し入れし始めると、俺は焦った。ちょっと待ってよ。マジで挿れる気か?
「いやだっ、止めて。変態。クソゴリラ。」
松山の乾いた笑いが響いた。
「なんとでも言えよ。だけど、ゴリラは酷いな。謝らないと酷くするよ。ほらほら。」
奴はいきなり指を複数に増やして後孔に突き刺した。激痛が下半身に走り、痛みで顔が歪む。動けないように更に上から力で押さえつけられた。
「あいつには大切に抱かれてたのかな。それも腹が立つ。葵君は俺のものなんだって。今日から俺が彼氏なの。この身体に教えてあげないとだね。」
興奮した松山が、俺の背中を何箇所か強く吸っている。それも皮膚が千切れるみたいに痛い。肺活量がどんだけあるんだよ。
「ごめんなさい。お願い……やめて。まつやまさ……嫌だ、嫌だ、嫌だから。やめて……やぁぁぁっっ…」
泣きながら懇願しても相手は無視だった。
奴のギンギンに完勃ちしてるモノが後ろに充てがわれた。さっきから太ももあたりに擦り付けられて不快極まりなかったやつだ。
幸か不幸か、身長差か30センチ近くあるため、奴は俺を押さえつけていた身体を浮かさないと挿れることができない。
だが、浮かせたときには抵抗するのですら虚しく感じていた。
息の荒い肉棒がお湯と共に俺の中に挿ってくる。
気持ち悪い、気持ち悪い。気持ち悪い。
目をぎゅっと瞑り、痛みより強い不快感に耐えた。
せんせい……たすけて。
俺が悪かったから……ごめんなさい。
「葵君のナカ、最高だよ……ああ……」
無抵抗になった俺を嘲笑うかのように、奴が出し入れを開始した。
「まーつーやーまーっ、やめろっ!!!!」
叫び声のような怒号と共に、後ろにある圧迫感が突然無くなる。
何かが倒れた音が聞こえて、一瞬何が起きたのか全く理解ができなかった。
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