アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
熊谷家の人々2
-
(熊谷先生語り)
余りにも疲れていて、葵に会った途端、睡魔に襲われてしまう。本当はハグしたり、ちゃんと謝罪したり、お詫びに何をしてほしいか聞きたかったのに、身体が言うことを聞いてくれなかった。葵の匂いを嗅ぐと俺の頭は癒しモードに入るらしい。まぁ、発情することも多々あるがそんな余力は残っていなかった。
目が覚めると俺が腕枕をされていた。包まれるように向き合っており、直ぐそばに可愛い寝顔がある。愛しくて、思わず頰にキスを落とした。シャワーを浴びるため、ベッドを出る。
母さんが事故に遭ったと連絡があったのは、授業が終わった16時位だった。警察から高校へ連絡が来た時は何事かと驚いた。どうやら乗っていた自転車が車と接触し、背の低い茂みへ飛ばされるように突っ込んで行ったらしいのだ。
その際に頭を強く打ち、左手を骨折した。助骨にもヒビが入っている。身体中に木の枝が刺さり、大きな切り傷もいくつかあるらしい。大事には至らないが重傷の部類だった。
葵に連絡したが、変に機嫌を損ねてしまったようで詳しい説明が出来ずに落胆する。とにかく病院へ行くのが先決だったので、途中で弟の和樹を拾って向かうことにした。和樹は大学院で法律の勉強をしている。
それから病院やら警察やらで色々話をしたり手続きをしたり、息つく暇もなかった。
親父は狼狽えて何にも使えないし。
葵に会いたい一心で無理をして帰って来た甲斐もあり、ぐっすりと眠れた。幸せな時間も束の間で、午後には荷物を取りに実家へ帰り、また病院へ戻らなければならない。詳しい検査の結果を聞く予定になっている。
まだ少し時間があるな……
俺は濡れ髪のまま、ベッドに潜り込んだ。
葵のパジャマ姿にムラっとしたので、胸元に手を差し込む。すべすべの肌を経て、指は俺の好きな突起に辿り着いた。指先で軽く弄るとすぐに立つ。
ボタンを開けてピンク色を眺めたのち、お腹の空いた赤ちゃんのように吸い付いた。じゅる、じゅるとわざと音を立ててみる。葵の肌はいつもの甘い匂いがした。
「………んっ、はぁ……ぁぁっ……」
さっきから瞼が動いていて、眠りが浅いのは分かっていた。快感を拾っているようだ。固くなったそこを舌で転がし愛撫する。
空いた手で股間に触れると、朝の生理現象なのか緩く勃起していた。
俺の可愛い葵。
昨日で付き合って3年経った。本当は葵の好きなケーキを買ってお祝いして、沢山愛してあげる予定だったのに、こんなことになってごめんな。
君がいなければ、今の俺はいない。もしかしたら教師を辞めていたかもしれない。
君がいなければ、人を愛することを知らずに一生を終えたと思う。全て葵が教えてくれた。
君がいなければ………生きることもままならない。葵は俺の生き甲斐だ。
俺にとって葵がどれだけ大切か、今度ゆっくり伝えてやりたい。きっと伝えても伝えても足りることはないのだろう。
「ねぇ、なんでいつも寝てる時に襲うの。やりたかったら起こしてよぅ……」
葵が寝起きの声で言った。気だるそうだ。
「続きしてもいいの?」
「いいよ。昨日もお預けだったから、俺もやりたい。先生、こっち来て。」
ぎゅうと葵に抱きしめられて、心から幸せな気持ちに包まれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
72 / 161