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予想外の出会い
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追いかけてきたヤツらがいなくなり、俺とオレンジ頭だけが残された。
ふいに馴れ馴れしく肩を組まれ、咄嗟に睨み付けた。
「いやー、助かったわ。綺麗さっぱりやで」
「気安く触るな」
「ブレへんな……しっかし、一睨みであんだけの量を蹴散らすやなんて……自分、実はめっちゃ強いん?」
「喧嘩はしない。あと、助けたつもりもない。とりあえず」
「あんな、俺は二年の霧生瑛司っちゅーねん。自分、下の名前何て言うんや?」
「お前に名乗る義理はない。あと話を聞け」
「何やねん、フツー初対面で出会うたら自己紹介!これ常識やんな!?俺も名乗ったんやから名乗らんかい」
……勝手に名乗ってきたくせに何を言っているんだコイツは。……だが、ここで名乗らなかったらまた面倒そうだ。
「………………桜庭、梓だ」
「梓?えらい綺麗な顔しとるなー思たら名前まで可愛いんやな。よろしくな、梓ちゃん」
「ちゃん付けで呼ぶなぶち殺すぞ」
「怖っ!!今サラリと殺す言うたよな!?…………じゃー、梓!それならええやろ?」
「…………勝手にしろ」
「俺の事は瑛司って呼んでな」
「おい、ふざけ」
「瑛司やなかったら返事せんし、言う事も死んでも聞かへんからな」
にっこりと笑いながらこちらを見ているのが逆に腹立たしい。……クソ、面倒なヤツを捕まえた。
「…………わかった」
「よっしゃ!ほな、よろしく、梓」
機嫌よく握手をしてくる瑛司(不本意)に、俺は早くも疲れきっていた。
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