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俺は、普通だ。
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一時間目開始10分前。ようやく隼人と斗真が教室に来た。
HRはほとんど自由参加みたいなものなので、授業に遅れさえしなければいいからだ。
だから教員達がHRに本腰を入れて取り組む訳もなく、むしろ教員が来ない時さえあるから笑えない。
このクラスの担任も遅れて来たりはしないものの、どこか抜けているから、たまに寝間着のまま来る事がある。まあ、もしかしたらただ着替えるのが面倒なだけかもしれないが。
「よーっす、梓。元気か?」
「俺ら、参上!」
軽快に声をかけてきたのは隼人と斗真だった。隼人は俺の前、斗真はその右横だ。
「そうだな、お前らが来るまでは元気だったな」
「相変わらず手厳しーな、梓は」
「バカ、隼人。梓はほら照れ屋だから。素直になれないヤツだから。な?」
「あ、そうだったな。梓はツンデレってヤツだもんな」
「そうだぜー。本っ当に梓は可愛いよなー」
「なー。俺らはちゃんとわかってるからな、梓」
「そうそう。梓の可愛さとか、な」
「……斗真は可愛いのは背丈だけだな」
「せ、背の事は言うなっ!」
ぎゃんぎゃんと今にも噛みつかんばかりに喚く斗真の背丈は165cmで男子にしてはコンパクトだ。
ヘタすると女子より小さいであろう斗真を可愛いと言わずして何と言うのか甚だ疑問だ。
「ミニが流行っているこのご時世に適応しようとさぞ努力したんだろう、斗真。良かったな、努力は報われたぞ」
「好きでちっさいんじゃねー!!ああもう自分でちっさいって言っちゃっただろ!!」
斗真はいじけたようにぶつぶつと何かを呟いていた。
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