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6.5
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流木の腕の中で余韻に浸っていると、スーツのポッケから何かを取り出してきた。
「……何、それ」
ぼーっとしながら手にあるそれを見る。
卵の様な黒い形状に取っ手? みたいなのが付いている。
「アナルプラグ」
「……は?」
あなる、なんて??
頭にハテナが浮かぶ俺を他所に、コイツは俺の中から自身を引き抜くとすかさずそれを代わりに押し込んできた。
「っ、やぁ!」
長さはないけどズプンっと入ってきた異物にぎゅっと抱きついてしまった。
(な、なんだよ、これ!)
「マーキング。俺の出ないようにね」
はぁ!?
「ふざけんなっ。これから桜姫祭りあるのに!」
確かあれ、ランウェイ歩くって言ってたはず。
でも、目の前の魔王は俺の尻を撫でながら、中に入れたプラグをグッと押し込んでくる。
「ぁ、ゃっ……」
「だからでしょ。俺の許可なく出るお前が悪ぃの」
「ん、あ、ァっ……そんなの、っ、クラスの奴らが……!」
(てか、尻揉むな! プラグも、押されるとなんか……っ)
「……ほんと、こんな格好しやがって。なんで他の奴らなんかに、」
「ぁ……流木、んんっ」
頭に被ってるウィッグの、ウェーブがかかった髪の毛を指に絡めるとその先にキスをして。
視線を俺に向けたまま、今度は口にされた。
「ん、んぅ……ふ……」
(こんな格好って、自分だって──)
その首に腕を絡めながら薄らと目を開ける。
そしたらコイツの目も開いていて、視線が絡んだと同時に体が震えた。ぎゅううっと中のプラグを締めつけてしまう。
「は、あ、やだ……っ」
まだネクタイで縛られてる俺のからは何も出ない。
なのに、凄く気持ちよくて。体をビクビク震わせながら流木にしがみついてしまう。
「そんなカッコいい? 俺」
「っ、」
俺の体を少し離すと、屈んできた流木がコツンと額を合わせてきた。
鼻スレスレの至近距離にあるそのハイクオリティな顔面(外見だけ!)に心臓がうるさく音を鳴らす。
「か、かっこよくなんか!」
「へぇ、顔真っ赤だけどね」
コイツ嫌い!!
ニヤニヤと笑う上機嫌な魔王に、上手く否定する言葉が出てこない。
「……もう、教室戻れよ! 女子待ってるんじゃねぇのっ」
とりあえず目だけ逸らしながら言う。
多分、コイツの服装からしてホスト系の出し物してる気がする。
(さっきの先輩たちも女とイチャついてた、とか言ってたし)
「るせぇよ。こっちは下僕の世話で忙しいの」
「だから下僕じゃっ、」
「それに、桜姫祭りもあるしね」
「…………は?」
桜姫祭りって……。
「お前も出んの?」
「そう」
コイツがまさか女装!? と思ったけど、顔と容姿にエスコートの方だと一人納得した。
(……そりゃ頼まれるよな)
なんて思ったと同時に胸の底が意味もわからずもやっとした。
「な、なら早く戻れよ!」
グイッと流木の肩を押して離れようとした。
なのにまた抱き寄せられてしまう。
「ちょっ、」
「言っておくけど、お前のエスコートだから」
「…………………………………は?」
さっきより間を置いて声が出てしまった。
「俺のって……?」
「そのままの意味。ほら、千倉たち戻って来る前に行くぞ」
「いや、意味わからなっ、わ!」
コイツが立ち上がったせいで、俺も必然的に立ち上がる。立てて良かった……。
(て、うわ……)
パンツの中にまだ上を向いてる凶器を片付ける流木。
あんなの入ってるのかと思うとゾッとする(俺のと違ってグロいから)。
「……何見てんの」
「み、見てない!!」
慌てて流木のソコから目を逸らして、俺も自分の濡れたパンツを穿き直す。
(来た時より濡れてしまった……)
「あ、」
根元を蝶々結びで縛っているネクタイを思い出して、外そうとしたら流木の手に止められてしまった。
「ダメ。終わるまで外すなよ」
「なんでだよ!」
こんなのしてたら気になって歩けないじゃん! 尻にも変なの入れられたのに。
「〈女〉でしょ。今日は」
女? 女装のこと?
なんて考えてる間にコイツは手際よく汚れたシーツを剥ぎ取ってゴミ箱に捨てると、棚から新しいシーツを取り出してそれを敷く。
(手馴れすぎだろ!)
「終わり」
あっという間に新しいシーツを纏ったベッドに驚く俺の腕を引いて、流木は歩き出す。
「マジでエスコートすんのかよっ?」
「そう言ってんだろーが」
ウソだろ!?
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