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初対面
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「──え?」
「ん、ぁ、ぁあ……!」
ドアの隙間から見えた光景はあまりにも衝撃的すぎるもので。バカな俺でも何してるかなんてすぐにわかった。
それよりも、理科室の実験台に押し倒されているのは明らか……。
「……ひ、緋結……?」
い、いや! まさか……。だって、だってアイツ今先輩の所だし!
カーテンが閉めきられた薄暗い理科室。思ってる人物じゃないと否定したいけど、聞き覚えのある声はそれを掻き消すように。
「ふ、ぁあ……! きもちぃ、よぉっ……」
「名前呼んで……。緋結」
「!?」
い、い今なんて!? 俺の聞き間違いじゃなければ……、
「ぁ、あっ! ま、眞尋、せんぱぃっ……」
「!!??」
これは、完璧俺の知ってる……!
「ん、はぁ……っぁ、あん! せんぱぃ、く……!」
「──っ」
早くこの場所から逃げたいのに、腰が抜けて立てない。
目の前ではラストスパートなのか動きが激しくなってる。
(どうしよう! もう、なんでこんなとこで盛ってんだよーっ)
「俺も、出すよっ……」
「ぁ、うん! いっぱい、だしてっ……」
緋結の細い足が立ったまま腰を打ちつけてる先輩の腰に絡む。ぐっと二人の下半身が密着する。この時だけは視力がいいのを呪いたくなった(両目2.0)。
俺はどうすることもできず廊下に座り込んだまま、息すらできなくなっていく。
(うぅ、どうしよう! 本当に立てないっ)
足にどれだけ力を入れても立ち上がることすら無理だった。
「──何してんの? そんな所で」
「!!」
びっくりした!
背後から声をかけられて、顔だけ振り返ると長身の男が立っていた。
ソイツは隙間が空いたドアから理科室に目をやると全てを察したのか、ゆっくりと閉めて俺を冷たい目で見下ろしてきた。いや、もうホントに凍るような目つきで。
「覗きかよ。悪趣味」
「ち、ちげーよ! 事故だよ! 事故!!」
誰が好き好んで友達のヤってるとこ見るか!
「あんま大声出すなよ」
その言葉にハッとして慌てて自分の口を手で抑える。
「もう遅い」
「っるさい!」
睨み上げればソイツはふっと笑った。
「なんだよ……!」
「立てないんだろ? お前」
さっきから座り込んだままの俺を見て気付いたのか、そう言われて即否定する。
「そ、そんなんじゃないっ」
「……ふーん。なら、俺はこれで」
そう言って俺の横を通り過ぎる。
「あ。早くそこからいなくならないとアイツら出てくるぜ」
「!!」
振り返って言われた言葉に冷や汗が出た。
(鉢合わせするのは流石にヤバ過ぎる!)
でもまだ立てない現実。
「じゃあな」
「っ、ちょ、ちょっと待って!」
考える余裕もなく、背中を向けたソイツを呼び止めていた。
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