アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
真実はいつも残酷
-
「あ、悠季くん!」
「緋結……」
遅刻して、昼休みが終わる十分前。教室に入ると緋結と菜由が駆け寄ってきた。
「もう体調大丈夫なの?」
「ずっと保健室にいたって聞いたよ」
「あ、あー……」
心配そうに聞いてくる二人から、俺は目を逸らしてしまう。
(全然大丈夫じゃない……。特に、メンタルの方がっ)
──あの始業式の日。
一日だけで終わりだと思っていた俺がバカだった。
『ふ、やぁっ……も、抜けよ!』
翌日、目が覚めてもまだアイツの凶器が俺の中に埋め込まれていて。学校があるのに、寝起きから容赦なく突き上げられる。
『は……無理。悠季……っ』
『んっ、ん……ぁ、ぁん! だめ……声でちゃぅっ、ぁ、ぁあっ』
ずちゅ、ずちゅっ、と腹側と奥を交互に擦られて我慢できない声。
両隣、部屋あるから聞こえたらヤバいのにっ。
『もういねぇよ。HR始まってるから』
そう言って俺を抱き締めると、堅い先端でゴリゴリと内壁を擦り上げてきて。
(あ、んんっ、また……!)
『やっ、ぁあぁああん……!』
『く……!』
呆気なく達してしまう俺の中に、流木もズププと結合部を密着させて熱い欲を叩きつけてくる。
『ぅ……も、やだぁ……』
昨日からずっと。ずっと、こんな気持ちよさを強制的に与えられて。思考が正常じゃなくなる。
相手は俺の嫌いな奴だと自分に言い聞かせるのに、腕と両足はコイツの首と腰に絡みついたまま(要するに密着状態)。
(ほんと、どうかしてる……)
『悠季、』
『んぅっ……ぁ、ぁん! ゃ、まって、まってぇ……っ』
気を失いそうになる度、再開される律動にボロボロと涙が溢れてくる。それを舐め取りながら、ベッドのスプリングが激しく鳴り出す。
『あっ、ぁ、きもちぃ……っ、おかしくなるっ……』
そんな日が、三日も続くなんて思いもしなかった。
「はあぁぁぁ……」
「なんだよ。その溜め息」
緋結と菜由に心配されて、やっと自分の席に辿り着いた。
机に突っ伏す俺に前の席の山本がコーラを飲みながら話しかけてくる。
「夏休み病?」
「五月病みたいに言うなよっ」
「でも、三日も保健室で寝込むなんて相当じゃん」
うっ……。
山本の言葉に俺はまた息を吐く。
まだ、ズキズキと痛む腰と尻。立てるようになっただけ良かったけど。
まさか三日間もアイツの部屋で過ごすことになるなんて思わなかった。
(しかもずっと……)
「っ……」
ボンっと熱くなる顔に勢いよく頭を振って、脳内に再生された行為を消し去る。
(あんなの思い出すなっ。バカ!)
「ど、どうした? 」
「えっ、あ、いや! なんでもない! あははっ……」
心配そう、と言うか大丈夫か? みたいな表情で見てくる山本に笑って誤魔化す。
ほんとはこの三日間のこと愚痴りたいけど言えるわけないし、何より言いたくない。
(……だって、思い出すと──)
ゾクッ……。
「〜〜〜〜っ……」
痛みの中で知った快感に、尻の奥が勝手に疼いてしまうから。それだけで熱くなってしまう下半身を、周りにバレないようにグッと両手で抑え込んだ。
「未月、ほんとに大丈夫かよ? 顔赤いけど」
「や、やっぱり大丈夫じゃないかもっ。俺、保健室行ってくる!」
「おい、未月っ」
ガタッと勢いよく立ち上がるとちょうど予鈴のチャイムが鳴った。それを気にせず教室を猛ダッシュで後にした。
「かもって。一人で大丈夫か、アイツ……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
86 / 239