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私(67)
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朝食の準備が出来た頃、匂いを嗅ぎつけたのか、先生が起きて来ました。
寝巻き姿の私に、やや怪訝な表情を浮かべましたが、すぐに表情消して「おはよう。」と言いました。
先生やユリオに倣い、私までも、昨日の事はなかった事の様に振る舞いました。
「おはようございます。ユリオはまだ寝ておりますので、先に食べてしまいますか。」
「それは、珍しいな。」
先生が、少しだけ目を大きく開きました。
私たちの事を知っていて、白々しいとは思いません。
何故なら、先生はそんな演技などする人ではないからです。
知っていて、あえてとぼけるのであれば、きっと含みのある表情や言葉を使い、私の反応を楽しむでしょう。
ですが、こうして冷静になってみれば、元より、先生が私にユリオを与え、徐々に男色に染まって行く様を楽しんでいるのかも知れないと言う考え自体が大きな思い過ごしなのではないでしょうか。
昨晩、仰った、私やユリオの幸せを願っていると言う事こそが本心なのではないでしょうか。
このまま、先生の処に居るならば、私は女性になど縁のない一生を送るでしょう。
それを単に不憫に思っただけかも知れません。
私とユリオが愛し合えば、世間からのはみ出し者同士、老齢になっても離散せず三人幸せと言う事でしょうか。
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