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黒田23
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「……ではそろそろ失礼致します、春輝さん。
このお礼は後日。」
そう言い残し、春輝さんに一礼して部屋を出た。
珍しく昔の事を思い出した。
少し、楽しいと感じていた時のことを。
自分より年下なのに、家族がいないようだった、私の事を『お兄ちゃん』と呼んだ男の子
最初のうちは、気になっていた。
だけど今はもう何も感じない。
春輝さんがその時の男の子によく似ていたけど、そんなこと今はもうどうでもいい。
あの男の子が、今生きていようが、それとも……
別にどうだっていいことだった。
「真也様、お車の手配は…」
「そろそろ頼むよ、黒田」
だって私は、ただ真也様にお仕えだけしていればいいのだから。
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