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過去4 清瀬side
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そしてこっちに振り返った時初めて顔が見えた。
後ろ姿だけではどっかのちんちくりんだと思っていたが、白くて細くて女みたいな顔をしていた。
俺はそいつの顔をじっと見ているとパッと目が合った。
その瞬間そいつの顔は真っ赤になり、焦り出した。おそらく誰にも聞かれていないと思っていたんだろう。
「やぁやぁ、澄乃くん」
「あ、新木さんこんにちは…」
「すごかったね~」
新木は笑いながらそう言った。
「うっ…す、すみません…あんな先輩に向かって」
と、俯いて目を閉じながらそいつは謝った。そして目を開けると俺の方をじっと見てきた。おそらく、俺が誰かは知らないらしい。
それならちょうどいい。
「あんなに言うほどの清瀬先生の作品いいか?ほかの奴らと何が違うか分からない」
俺は他人の作品に対してそこまで言う人の気持ちが分からず聞いた。
「す、すごいですよ…!清瀬先生の作品は…!読んでいてすごく心が引き込まれるというか…、あ!特に『 青い星』なんかは特に引き込まれました!俺感動して泣いちゃって…」
それからもしばらくそいつは俺の作品についてずっと語っていた。
「それで、そこが……て、ぁっ…すみません!こんな長々と……えと、だから清瀬先生の作品は素晴らしいです…!」
そう力強い目で俺に言ってきた。
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