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過去5 清瀬side
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「ふーん、そう…」
「あっ俺もう行かないと……。あの、色々変な所見せたりすみませんでした…!では…」
と、そいつは頭をさげ走っていった。
いなくなると新木が大声を出して笑い始めた。
「アッハッハッ、澄乃くんおもしろすぎる、大好きな清瀬先生がお前なんて知らずにあんなに語っちゃって」
「うるさい」
あひゃひゃっと腹を抱えて笑う新木。
俺の頭はあいつでいっぱいになっていた。あんなにも俺の作品を好きでいてくれるやつがいる。賞なんかよりもとても嬉しかった。
それに、面白かった。
「なぁ、あいつお前のところの奴なんだよな?」
「え~?そうだけど?…なに?ほしくなっちゃった?」
ニヤと、新木が俺のことをみてくる。俺がゲイというのはずいぶん前から知っている。
「あぁ、あいつを担当にしろ」
「ん~…無理かな」
「…なんでだ」
無理、という言葉に俺は眉をひそめた。
「いや、まだ入社して1ヶ月だからね?せめて…んー…来年だ」
「来年…遅せぇな」
「いや充分はやいから、それで清瀬先生の担当とか、大体ね~…」
新木は1人でペラペラペラペラと話していた。
澄乃、だったか。
見た目は自己主張とかしなさそうな弱々しい雰囲気なのに好きなことになるとあそこまで熱くなる。
おもしろい、早く俺の物にしたい、と俺はニヤリとした。
多分あいつは俺がこの時の奴とはおぼえていないだろう。いつかバラしてやろう。きっと真っ赤になって驚くに違いない。
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