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あの時こうしていれば……とか。
なぜそうしなかったのか……とか。
そんな事を考えても、結局は何にもならないのだと思う。
父にはずっと
「人のことを一番に考えて」
「自分よりも他人のことを大事にすること」
「お前はいらない」と言われ、殴られ続けてきた。
だから今日の朝も、他人のことを考えながら学校へ向かっていた。
* * *
いつもなら学校まで徒歩なのだが、今日は途中手助けをしすぎて遅刻寸前。
で、あるからして電車に乗った。
しかしそこで出会った。
……それは他人に起こった事ではなく、自分の身に起こっていること。
どうしようもできなかった。
「ちょ……ヒッ、んっ…」
冷や汗が止まらない。
汗臭くて鼻息の荒い男に、尻を触られている。
突然のことで驚きはしたものの、人に求められることに喜びを覚える自分がいた。
満員電車で身動きも取れない中、
「いい子だから大人しくしてろ」
男はそう言って俺の口を塞ぐ。
そのまま無理矢理口の中に指を入れられ、息苦しくなり、咳き込んだりもした。
この状態が10分以上続いたのだった。
……そして俺はやんわり微笑んだ。
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