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謎の転校生 1
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side芦屋 海叶
雪代 柊という転校生に直接話を聞くため、生徒会の仕事を返上してそいつのクラスへと足を運んだ。
「雪代はいるか?」
俺と関本が尋ねると、クラスのほとんどが怯えたように「知りません」と答えた。
「さっきまでそこに居たけれど」という声も聞かれたが、サボりか何かではないかということで、出直すことになった。
5限の途中。
「なんだ……、あいつら何してんだ…?」
窓際の俺の席からふと外を眺めると、長年使われていなかった倉庫から5人……いや、6人かの生徒が出てくるのがわかった。
金髪やらジャラジャラしたアクセサリーを付けているところから不良の奴らである事はわかっていた。
2階から見てもわかるくらい服装が乱れており、不審に思った俺は「体調が悪いので」と保健室に行くふりをしてそこへ向かった。
嫌な予感がしていた。
* * *
「なんだってこんな時間にここへ……?」
倉庫の前で考えるが、全く答えは出なかった。
まずこの倉庫は開くのか。
そう思っていた時、中から掠れたような声が聞こえた。鉄の扉越しで何を言っているのか正確にはわからないが、
「俺を求めて」
という言葉だけは鮮明に聞こえた。
しばらく息を潜めていたが、それ以降物音も何もなくなった。
俺は手をかけて、ゆっくりと時間をかけて扉を開けた。
そして……呆然としてしまった。
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