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(物理)
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寮に帰った俺は
ズタズタにされたプライドを
かっこいい3人組のように捨て切れない。
そんなもどかしさで
ふて寝をしていた。
くそう、なんだったんだあいつ。
部屋番号つぶやきながら帰ってったぞ…
まさかストーカー予備軍なのか?
あのやろう。
俺はあいつに
ビッグダディ(物理)と、そう名付けたよ!!!!
うんうんうんうん唸っていると
部屋のドアが開いた音がした。
多分キヨくんが帰ってきたんだ。
「オカキヨ〜〜って、えぇ。なにその顔」
おっとこまえの顔が
さらに男前に仕上がっていた。
「結局、榎本が帰ったあと…榎本不在に機嫌が悪くなった黒瀬が風紀委員長と殴り合いの喧嘩したんだよ」
「…えぇ?なにそれきも…」
ていうか、よく喧嘩なんかしたなあの狐。
っていうか、なんでいるの。オカシー。
「榎本が教室に帰ってこないから、心配してきてやったんだよ。あとこれ、カバン」
「あ、ありがと」
オカシーツンデレなの
オカシーいい加減キャラ固定して頼むから。
カバンを受け取ろうと手を伸ばしたけど
それは叶わなかった。
キヨくんがガバーッと
抱きついてきたからだ。
「なに、なんなの離れてくださーい。訴えますよーーーーーー」
「おまえ、なんで帰るんだよ…俺が書き終わるまで待っとけよ」
「なんなの、女子かキヨくんは女子なのか。トイレ1人で行くだろ、反省文も1人で書けよ」
うううう…と
唸りながらそうじゃねぇんだよと
俺の肩におでこを擦り付ける。
赤ちゃん返り!?
まさか!?
「よ、ヨーチヨチヨチ、寂しかったでちゅね〜〜」
わざと茶化しつつ
頭をぐしゃぐしゃに撫でてやる。
「…ん」
…ん。じゃねえんだよ!!!
えっなに!?
俺らめっちゃ痛くない!?
ここはやめろ!ってキレるとこじゃない!?
キヨくんサブい!!!!
「オラそこまでだ」
強い力で後ろに引っ張られる。
「おわっ」
バランスを崩した俺は
引っぱった張本人、オカシーの胸に
ダイヴする。
ダイヴっつっても、後頭部がな。
「イッテエエエ!!!!」
後頭部にオカシーが服の下に隠してた
ネックレスが刺さった。
俺今日人のオシャレで怪我しすぎじゃない!?
「なにすんだテメェ」
「幼馴染だがなんだか知んねぇけど、あんまベタベタすんなよ。」
「んでテメェにんなこと言われなきゃいけねぇんだ」
俺のことは無視かよ!!!
キヨくん、んから始まりすぎだよ!!
しりとりで絶対勝てるね!
じゃなくて
後頭部をさすりながら
ああ、そういえばさっき口も切ってたなあ
とか思い出してしまった。
ご飯食べるの憂鬱だ。
いやしかし男子高校生育ち盛りの
食欲はこんなことでは落ちない!!!
「やんのかオラァ!!!」
「2度と旭に近づけねぇようにしてやる」
「ね、2人とも、ご飯食べない?」
っていうかウワ。
俺が考え事してる間に
お前ら何取っ組み合ってんの。
不良なりの交流なの?
「た、食べる」
「食う」
「し、食堂行こうか」
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