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オカシーの探し人
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「誰?名前は?見た目は?身長どのくらい?」
「一気に聞くな」
「わがままだな〜」
併設されてるベンチに座ろうとして
お尻がベンチの冷たさを拒絶したので
仕方なくオカシーの
前で仁王立ちしている、俺
ベンチの冷たさをもろともしないで
男らしく大股開いて俺の前で座っている、オカシー
「名前、はわかんね。見た目もあの時は暗かったし俺死にかけてたしあんまり覚えてねぇ、でも背は高くなかった」
「情報が少なすぎる無理」
つか死にかけてたってなに
マフィアとかにでも追われてたの?
中学生の時一体なにしてたんだよ
オカシーもキヨくんも
「チッ。わかってるよそんなことは」
「じゃあ諦め給え」
「テメェ反省ってもんしらねぇのかよ」
「壁に手でもつけばイイかい?」
なんかこう、
逆ギレされすぎて俺が悪い感じ
しなくなってきた。
あれ?俺実は悪くなくない?
「俺はただ、もう一度会ってちゃんと話しがしたいだけなんだよ」
「えっ?なになんの話?別れ話?」
「…。よく考えて物言えばか。男子校だろここ」
そうですよね、
仮に仮にオカシーが振られて
その人を追っかけてきたとしても、
、、、。
ブッ…オカシーが振られて未練タラタラって
「ウケる」
「振られてねえっつってんだろ!!!!!」
「しーっ!オカシー!しーっ!!」
注意するとハッとして
声のトーンを落とすところとか
根は真面目というか常識人というか。
「てめぇのせいで散々だ。新入生代表挨拶させられるし、気づいたら保健室で目が醒めるし、誰もいねぇし」
えっ、保健医帰っちゃったの!?
オカシーのこして!?
バカなの!?あいつバカなの!?
職務怠慢もいいとこだよ!?
担任と一緒に
訴えてやろうか
「オカシーはそいつに会ってどうするの?」
「好きだっていう」
「お前ホモかよ」
さっきと言ってること違くない?
これが思春期ってやつ?
「なんと言われても。俺は元ヤンからそいつに会うためにここまで勉強して学年二位までなったんだ。」
努力するのはいいことだけど
男に告白するためっていうのが
微妙な気持ちにさせてくれる。
素直に頑張ったねと言ってやれぬ…ぬぬぬ。
「なん、え?なにがあったのそいつと」
聞いてはいけない、後戻りできない
手伝わざるを得なくなる
そう頭ではわかっているのに
口が勝手に動いてしまう
天性の俺の冷やかし体質が
こんなところで仇になるとは!!!!!
「…中学のとき俺ちょっと荒れてて」
ちょっと????
つかこいつ結構すんなり話し出したな
実は聞いて欲しかったな???
素直じゃないなぁへっへっへっ
「夜1人で歩いててちょっと囲まれて、ボコられて」
「ほむ」
「血まみれでフラフラしてたらぶっ倒れて」
「ズズズ…」
「その時、そいつが来て俺に言ったんだ」
『うわ、ボロ雑巾だ。ペプシ飲む?もらったけどお腹いっぱいで俺飲まないからやるよ。ハイ。口切ってるでしょ?しみるぜ〜?ま、頑張れよ雑巾人生!』
「なにそいつ、頭おかしいんじゃないの?」
あれ、なんか冷や汗が止まらない。
「フラフラで死にそうだったけど舐められたと思ってザケンナって言ったらそいつ最後に言ったんだ」
『俺、今日ちょっと気分いいんだ。模試の結果良くて。このままいけば自立した学園生活、全寮制、就職も安泰…だからこれ、そのお祝いだと思って飲めよ雑巾!じゃあな!』
俺、やばい
吐きそう
俺そいつ知ってる
それ俺。
全国模試で一位取った時の俺。
やばいやばいやばい
思い出した俺…気分良すぎて
ボロボロの不良に雑巾って言ったわ…
チョー覚えてる!!
これはやばい…なんとか、
好きという感情から彼を目覚めさせなければ!!
殺されるかもしれない…!!!
「な、なんでそんな奴を急に好きとかいうのオカシー頭オカシィ〜」
やばい声が裏返る
汗が止まらない
「押し付けがましい優しさじゃなくて、自分の祝いのためだと言って俺に施しを」
「そうかなあ!?そそそそそそんな綺麗な理由じゃないとおもうなあ!????!!」
傷にしみるペプシ渡すなんて鬼畜だろ!?
外道だろ!?
優しい!?
オカシーやばいよ!!
頭いっちゃってるよ!!
「あと単純に…顔が好み」
俺の顔があああああ!!!????
じゃあ今気づけよ!!!!
こいつそもそもフラフラで死にかけで
顔覚えてねぇんだろ!?
好みとか言い切ってんじゃねぇよおおおおおおおおおお!!!
「幻想、そう幻想だよオカシー!死にかけてた時にみえた幻!!!!だいたい顔覚えてないのに好みとかわかんねぇだろ!ふつう!」
「…言われてみれば」
はっこいつバカだ!
丸め込める!
「そうだよそうだよそんなペプシばっか飲んでるから脳が溶けたんだよきっと!!!ほら!こっちのミルクティーでも飲んで、一旦落ち着こ?ハイ」
そう、一旦落ち着け、俺!!
「えっ…」
えってなに!?えってなに!!!??
今不安になるようなこと言わないでオカシー!!
「その声、その渡し方、その角度…」
や、やだやだなになになに!?
「榎本、前髪ーーーー」
まさかまさかまさか
バレた!!??!?
「さっ、さわ」
「触んな」
俺の前髪に触れるか触れないかのところで
俺じゃない誰かの手が
オカシーの手を拒んだ。
オカシーの顔が目が
一気に殺気を帯びる。
「……黒瀬」
「旭に触んななんだてめぇ」
キヨくんんんんんんんんん!!!!!
この話始まって以来1番ナイスタイミングだよ!!!
だがしかし、
その腰に回した手は離そうね
「イタタタ痛い、旭痛い。」
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