アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
気持ちがわからない 2
-
何度も来たことのある祐也の家のインターホンを鳴らすと中で僅かに音が反響する。
続けてもう一度鳴らすが中から物音ひとつしてこない。
―――なんかヤベぇんじゃね…?本当に中で倒れてたりして…
心配が募る凪は扉に手を掛ける。
すると、扉の持ち手が自然に吸い付き、カチャリと音を立て隙間が空いた。
アイツ鍵閉めてねぇのかよ!
…いや、俺も言えた筋じゃないけどさ…
そろ、と扉を開くと祐也がいつも纏う柑橘系の香りが広がる。
「おーい、祐也―…?」
一応、呼び掛けるが返ってこない返事に戸惑う。
「…居ねーのかな」
お邪魔します、とぼそ、と呟くと靴を脱ぎ上がった。
短い廊下を静かに歩き、居間に続くドアを開ける。
「…祐也ー…?」
いつも思うが、清潔に整えられたモダンテイストな部屋に自分の部屋と大違いだ、なんて考えながら祐也の部屋を見渡した。
奥にあるやたら大きなベッドに膨らみが見え、凪はベッドへと近づいていく。
「…祐也ー。ここか?」
ベッドの傍まできた凪は覗き込むように祐也の顔を確認する。
すーすーと寝息を立てながら眠る姿に、小さい頃となんら変わってねぇなと改めて実感した。
それでも男らしく、整ったパーツは誰しもが目を引く。中学の頃からずっと綺麗な金髪に染めている髪は、祐也の王子様のような爽やかな風貌を更に引き出しているのだ。
祐也の横顔を見つめ、成長したな、なんて親心のようなものが沸き上がってくると、自然に笑みが溢れた。
ベッドに手をついてまじまじと祐也の横顔を見つめる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
56 / 125