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スマホのアラームが鳴って、下がってくる双眸を必死にあける。
アラームを止め、枕に突っ伏すと、再び襲ってくる眠気。あまりに気持ちよくて、少しのあいだ余韻に浸ろうと再び瞼を閉ざしたのだった。
次に目を開けたときには太陽は沈み掛けていた。
「うっわ……やべ……っ!」
窓から差し込むオレンジ色に染まる部屋を見て焦りを抱き、跳ねるようにスプリングのベッドの上で正座をする。
部屋に掛けてある時計を確認すると、すでに最終の講義が終わる時間だった。
「やっちまった……」
単位を少しでも取得しておきたかったのに、自分の甘さに少し腹が立った。
だけど直す気はさらさらない。典型的なダメ男だと本人ですらそう思う。
開き直ってからは、風呂に入り、適当に髪の毛をドライヤーで乾かすと、財布と鍵だけを持ちコンビニへ足を運んだ。
今日のご飯は大好物の鶏マヨ弁当である。
お腹が空いたのもあり足早に帰宅すると、玄関の前で人が立っていた。
「早く開けろ」
「は?無理。なんで来てんだよ裕也。俺は今からごはんだっつの。というわけで帰れ」
「いーやーだー。つか今日泊まる」
「ぜっっったい嫌」
「即答は普通に傷つくんですけど……?じゃあ泊まんないから部屋いれて」
「……はぁ」
「ため息で返事するのやめてくんない...?」
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