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ぼとん、と、鈍い音が響いた。
床には苺の絵が描かれた紙パックが転がっている。先の衝撃で、ストローから桃色の液体が、漏れ出していた。
それと同時に感じる目の違和感。自分の瞳から溢れる生温い水分が零れ落ちる。
痛かったのだ。
砂糖を豊富に使用した桃色の甘い液体は、虫歯にとっては毒でしかなかった。頭まで貫くような歯痛に耐えられず、凪はその場に座り込んだ。
「え、な、凪…?どした…?」
突然泣き出した凪を見て、祐也は戸惑いを見せる。
そこそこ人が集まる場所だったため、何事だと野次馬が集まりだした。まるで良い見せ物だ。
只事じゃないと焦った祐也は、凪の腕を掴むと肩を抱き抱えながら医務室に連れていった。
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