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「そんなに穴が空くほど見つめて、私の顔に何か付いてますか?」
突然、切れ長の瞳が凪を捉えた。
どきりと心臓が大きく跳ねたが、平静を装う。
「お前だって…俺の顔、穴空くほど見てたじゃねぇか」
「…ほう、俺に歯向かおうとするとは。なかなか気に入った」
「は?」
「ガキには興味なかったんだがな」
「俺はガキじゃねぇ!立派な二十二歳だ」
「どのみちガキだろう」
目の前の男が嘲笑する。
「はぁ?さっきから大人しく聞いてりゃ、ガキガキって……馬鹿にしてんのか!?」
「…うるせぇな」
男がぼそりと呟くと、はぁ、と溜息を落した。
「お前…いま溜息つきやがったな…!」
絶対もうこんなところ来ないぞ、そう言ってやろうとした、その時。
男の端正な顔が近づいた。
ちゅ、と音を立て、唇に暖かくて柔らかなものが触れた。
あまりに衝撃的過ぎて、何をされたのか、わからなかった。
「……は…?」
放心状態で固まる凪を見て、くつくつと笑う男。
いま、なにされた?
頭の処理能力が追いつかない。
「やっと静かになったな」
そう言って、顎を掴まれる。
「顔はなかなか悪くない。反抗的な態度も好みだ、躾のしがいがある」
「っ、や、めろよ!」
男の手を跳ね除け、睨む。
「お前、さっき何した」
「五月蝿いから黙らせたまでだが?唇で」
クス、と冷笑される。
「っ!」
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