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初恋の結末
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「なんで…?」
「だから、好きな人のとこ来た」
腕を緩められ、二宮の顔を見ると切れ長の瞳を細めている。
目尻にクシャっと皺を寄せ笑う太陽のような笑顔。
「どういうこと?」
久しぶりの笑顔が眩しいくらいだが…
『二宮の好きな人』がここにいる?
キョロキョロ見回すが自分と二宮以外に誰もいない。
頬に溢れたままの涙を指の背で あ~あ、と拭われる。
「キレーな顔がぐちゃぐちゃになってる」
言葉の割に端正な顔は微笑んでいる。
「泣き虫なところも好き」
二宮は続ける。
「一生懸命なところも、素直なところも、すぐ赤くなるところも、目が離せなくて、可愛いくてしょうがなくて」
二宮は真っ直ぐ歩の瞳を見つめた。朝の木漏れ日のような柔らかな眼差しで。
「歩が大好きだよ」
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