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番外編※その後の二人
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二宮は優しい。いつも歩を優先してくれるし大切にしてくれる。
これで行為がないのはおかしいのだろうか…?
歩は性に関しては自分でするのも淡泊な方だし世のカップルがどのくらいの頻度でいたしているのかも分からない。
二宮以外に交際した経験がない歩には未知の世界。
どうせなら初心者マークでも貼り付けたいくらいだ。
―――どうして手を出してこないのか?
ダメ出しされたことによって焦りが生じる。
もしかすると自分のどこかが至らなくて飽きてしまったのではないか?
それともキスまでしかしないということはやはり男同士ということに後悔しているのではないか?
『別れる』
そんな文字が頭を過ると勝手に涙で視界が滲んでしまうほどに歩は悩み、それを二宮に打ち明けられずにいた。
今日のお泊まりでなんとか現状打破したいものだった。
――――しかし、歩の胸中とは裏腹に借りてきたDVDを二人仲良くソファに並んで観ていても、夕飯を外で食べてお風呂に入ってからも、二宮は歩を抱き締めたりおでこにキスしたりするだけ。
いよいよ二宮の部屋で寝ることになり、歩は緊張とドキドキでいっぱいだったのにチュッとおやすみのキスを唇に落とされただけでさっさと二宮は布団をかぶってしまった。
ちなみに布団も別々。
二宮のベットに歩が寝て、二宮は床に敷いた客用布団に寝ている。
歩はなんだか気負い過ぎた分拍子抜けして泣きたくなった。
指先が触れるような些細なことでもいちいちドキドキしてしまう自分は意識しすぎなのか?
二宮はきっとそんなことではドキドキもしないだろう。
今日の日のために色々男同士の仕方を調べて準備万端にするため腸内洗浄までしてきた…
(こんなぼく…やっぱり嫌だよね…)
じわりじわりと後ろ向きの想いが歩を支配する。
(恋人同士になれただけでも幸せだったし)
もはや歩のマイナス思考は止まらない。
布団を頭からすっぽりかぶり二宮の匂いに包まれながらシクシク泣いていた。
◇◆◇◆
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