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おまけ②
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◇◆◇◆
「えーー?恋人に性欲を抑えてもらう方法?」
「ともちん、しぃー!!声、大きい!!」
委員会終わりにともちんに恋愛事情について食い付かれて散々迷った末、目元を赤らめながら歩は最近の悩みを打ち明けた。
体を重ねるのはいいのだが毎回身体がクタクタになるまで二宮が離してくれない。
そして求められればその甘美な時間に身を委ねてしまう。
弊害は他にもある。
部活でユニフォームに着替える時に気を遣うし何より身体がもたない。
歩にとっては切実だった。
「うーん…けどコレ超ナイーブな問題だよ?男より性欲が強いって言われてるようなものだからね。女の子からしたらそーゆーの結構嫌だよ。あんまり拒否ると彼女さん、あゆから離れてっちゃうかもよ?もしくは性欲を抑えられなくて浮気に走っちゃうかもしれないし?」
ともちんはいまだに歩の恋人が他校の女子だと思っているようだ。普段の歩なら訂正していたが…
「えっ!?……そうなの?どうしよう…」
“浮気”
“離れていく”
不穏な言葉にショックを受けていてそれどころではなかった。
思い思いに学園生活を送り、迎えた週末――――
いつもは二人でどこか出掛けてそのまま二宮の家にお泊まりコースだったが珍しく今日は映画を観たあと二宮が『今日はお互い家に帰ろう』と提案してきた。
二宮にしてみれば泊まればどうしても歩に触れたくなり、一度触れたら止まらなくなり無理強いしてしまう。
歩に嫌われては困ると必死だった。
逆に歩は二宮の提案は心が離れてしまったからだと受け止めた。
別れ際、歩はギュッと二宮の服の裾を引っ張り立ち止まる。
「ん?歩?」
「………ぼく…嫌じゃないからね」
「?何が?」
「何も考えられなくなるくらいいつも気持ちよくて……そりゃ、部活の時にお尻痛かったり困ることもあるけど。でも……嫌じゃないから。むしろ二宮君のこと思い出してお尻の奥がじんじんして…キュンってなることあるし…なんていうか…毎日抱かれたいくらいだから!」
歩の衝撃的な告白に二宮はゴクリと息を飲む。
ここ、外だぞ…
そう思う二宮だったが歩の言葉に釘付けになってしまった。
「ぼく…その…二宮くんとの…アレ…好きだから。二宮君もいっぱい気持ち良くなれるように頑張るから。どうすればいいか教えて?技とかも……ベンキョーするから!だから……だから嫌いにならないで…」
顔を真っ赤にして涙を堪えながら懇願する歩を見てプツリと理性の糸が切れた。
堪えきれず二宮は華奢な歩の手首を掴みズンズンと歩き出す。
歩は訳が分からない。
少し怒ったように見える横顔に不安な気持ちが過る。
「今からウチ行くぞ。歩を抱くから」
「えぇっ!?」
「いっぱい抱くから。」
二宮も余裕がなくなっていた。
怒った風だったのは爆発しそうな欲を抑えていたのだ。
歩は気付いていない。
二宮の暴走スイッチをいつも自分が押していることを。
こうして、歩は明日の朝も足腰立たなくなっているのだろう。
幸せな悩みは尽きない、というおはなし。
☆end☆
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