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「まあ、いいわ。仮にアンタが二十歳だとして、何でこんな所に男のアンタがいるのよ? ここはBL小説の出版社よ? 普通は原稿の持ち込みは、女性じゃない。なのに何で男のアンタが、こんなところに持ち込みしに来てるのよ。もしかして、アンタ変態? それとも腐男子?」
長い髪の女性はそう言って文句をつけてきた。その偏見的な差別に僕は、キッと睨み返すと言い返した。
「そっ、そう言うのはな、偏見的差別って言うんだぞ……!? 学校で差別はいけないって、先生に習わなかったのか……!?」
僕は思わずそう言って返した。それが逆に不味かったのか、彼女達はそれを逆手に取った。
「先生だって。やっぱりコイツ小学生だ。二十歳なんて嘘、みんなやっちゃえ!」
その掛け声に周りにいた彼女達が、僕をうしろから羽交い締めにしてきた。
「ちょっ、やめ……!」
彼女達に後ろから羽交い締めにされると、身動きが取れなかった。すると長い髪の女性が、僕の目の前に両腕を組んで立ちはだかった。
「今からアンタの持ち物検査してあげる。どうせアッハーンな原稿持ってきたんでしょ? アンタが腐男子だったら鞄の中にBL漫画か、BL小説が入っているんだから。それかアンタが書いたマジモンのアッハーンな原稿が入っているかもね?」
「やっ、やめろーー!」
僕はいきなり彼女達に羽交い締めにされた挙げ句に、持ち物検査をされると、大声でそれを制止した。だが、彼女達はそんなこともお構いなしに僕の鞄の中を開いた。
「さてさて、アッハーンな原稿はどこかしら? 隠しても無駄よ、アンタからは腐男子臭がするもの。どうせ18禁てんこ盛りのすごいアッハーンな内容の話を書いてきたんでしょ? それこそ成瀬瑛理がアンタに嫉妬して逃げ出すくらいのアッハーンなものをね!」
『そっ、そんなもの僕が書くかーっ!!』
僕はムキになると彼女達にそう言い返した。
「おかしい、ないわねー。鞄の中にアッハーンな原稿がないわ。一体どこに隠したの? 早くアッハーンな原稿を出しなさいよ!」
「だからそんなもの僕が書くかー! 何を根拠にそんなことを言ってるのか知らないけど、僕は生まれて一度もBL小説なんて書いたことがないんだぞ!? なのに書いてるって勝手に決めつけるなーっ!」
そう言って思わず言い返すと、長い髪の女性が僕の前髪を鷲づかみして睨み付けてきた。
「あうっ!」
「そうやってムキになるところがますます怪しいのよ。ここで辱しめを受ける前に、アッハーンな原稿を大人しく出した方がアンタの身のためよ?」
「うううっ……!」
長い髪の女性は僕が腐男子の上に、やおいものを書いてると思い込んでいた。さらに周りもそう思っていた。
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