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01-2.5
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綺麗な金髪、周りから怖がられる目つき、薄い唇、低い体温。
態度も若干冷たいし、言葉も鋭い。あんまりいい印象を持たれない、綾瀬陽向。俺の幼馴染み。
玉子焼きと猫と可愛いものが好きで、寝起きが最悪、薬味が嫌い。
そんな彼が、滅多に見せない笑顔を俺だけに向けたとき、恋に落ちた。
「陽向」
「なに」
「好き」
「ん。俺も好き。」
俺が言葉にすれば、言葉にして返してくれる。
綺麗な顔が少し長めの前髪で隠れてなければ、きっともっと不安になってた。
クールな一匹狼みたいな、陽向みたいなやつはこっそりモテるんだ。
「陽向はー」
「うん」
「俺のこと好き?」
「?好きって言っただろつい数秒前」
一度言われると何度も確認したくなっちゃう俺。
普段そんなことやってたら意外と気が短い陽向に怒られるけど、好きとかそういうことだったら怒らない。
喜怒哀楽がはっきりしてないことと、あまり喋らないことを自分で理解してるからだろう。
きちんと、自分の気持ちが俺に届くまで、伝えてくれる。
「なんで、陽向と付き合ってるって言っちゃダメなの」
「しつこいぞ。」
「……俺の彼女の有無を聞くためとはいえ、陽向が女子と話してるのいや……!!」
「あーはいはい。なら彼女がいるとだけいえばいいだろ」
「自慢したいじゃん。こんな美人さんが彼女って!」
「知るかよ。」
「陽向は嫌じゃないの!?」
「嫌だけどいい。彼女がいる、でも相手は内緒にしたいって言えばいいだろ」
「………」
「あとは、綾瀬も俺の彼女は知らないからっていうとか」
「なんで!?なんで陽向って言っちゃダメなの!」
「しつこい。いい加減にしろ」
この手の話をすると、陽向の機嫌はすごく悪くなる。
なんでだかは知らないけどいつも俺の好きにさせてくれる陽向がこれだけは譲らない。
なんでよー!とじたばたしても陽向は完全に無視。
もう、いい。
……勝手にしてやる!!
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