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考える。(上谷side)
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キモ川は俺と目が合うと真っ赤になる、と言うより多分目が合う前から赤いんだろうな。
理由はわかんねぇけどアイツは赤面症とかいう病気だろ。
話しかけると言葉詰まらせておどおどしてんの見ると、すっげイライラする。
そんな時に限ってわざと視線を外したり、下向いて顔を押さえてるのは全くもって謎。理解出来ねぇ。
そして今日、キモ川は俺のパシリという分際で命令を無視した挙げ句ドーナツまで食いやがった。クソが。
胸ぐらを掴んで、思いっきり殴ろうと思ったのに。
薄い肩を掴んだ瞬間、こいつが自分の思ってるより数倍弱っちいことに気がつく。
え、何コイツ。細っ。
俺の握力で折れるんじゃね?この薄っぺらい肩。
つか殴ったら確実に折れんな。折れたら使えねぇじゃん。ダメじゃん。
日に焼けてない不健康な白肌。シャツはボタンが外れていて、掴んだところが少し赤くなってるのが見えた。
痛そうに顔をすくめるけど、いつもみたいに赤面しない。ビクビク怯えるだけで、少しも頬を赤くさせない。
そのことに、なんでか分かんねぇけど腹が立った。
……あぁ、そっか。メガネがないから見えねぇのか。
なんかつまんねぇの。
なんだかんだ言って俺の言動にビクビクして顔赤くなってるの、見てて気分良かったのに。
相手がキモ川だとはいえ、なんか表情操れるみたいな。優越感?
この白い肌が赤く火照る瞬間、少し気持ちが揺らぐ。
なんか、殴れない。みたいな。
縮こまった肩。
シャツの隙間から、綺麗な鎖骨がちらりと見えた。
汗ばんだ肌。触ったら壊れそう。
どくん。
一回、また一回と
胸が脈打つ。
……触りたい。
「へっ、あの……んんッ!」
気がついたら、手のひらに肌の感触があって。じわじわ伝わる緊張感。
目の前で紅潮する頬、潤んだ目。
我に返って手を離す。感触はまだ残ったまま。
「……あ、ワリぃ。下なんも着てねぇのかと思って。」
つーか何、今の声。
まじできめぇ。
キモすぎ。
んな目で見んじゃねぇよ。
くそ。
手のひらがこそばゆい。感覚が消えない。
早く消えろ胸糞悪ぃ。
なんで触ったのか、自分でもわかんねぇよ。
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