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寝る。
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翌日の朝、言われたとおり保健室に直行する。
朝の6時半、まだ正門は開いてなくて裏門から入ったはいいけど、真冬の早朝って日が昇るのが遅くて廊下は薄暗かった。
保健室は不思議と開いてて、通常はこの時間先生も来てないハズで、きっとこれも星くんが早めに来て鍵もらって来たんだろうな。と納得した。
部屋の中と言いつつも、暖房なんかついてなくって。部屋の端には羽織ったら暖かそうな羽毛布団のベッドが3つ並んであった。
早くに起きたせいか、眠くて寒くてあのふかふかな布団に包まれたいという欲求に勝てず自然と足はベッドに向かってた。
脇に置いてある荷物置きにメガネと鞄を置いて、ブレザーを畳んで枕の横に並べた。
思った通り、すぐに体温がこもり体全体がぽかぽかと優しい温度に包まれる。
あまりの心地良さに、自然とまぶたが落ちた。
「気持ち悪い」
と誰かが言った。
多分これは夢だろうけど、何が気持ち悪いのかってことが安易に想像出来てしまう。
上谷くんを見ると、「ああ、好きだな」って思う。
付き合いたいわけじゃない。
単純に、好きなんだ。
男が男を好きってことが、普通の人にとっては「変わってる」だったり「気持ち悪い」だったりするのも知ってる。
知ってるから、これまで隠して生きてきた。
だけど、最近上谷くんのそばにいて思う。
この気持ちは、上限がなくてこのままだともっともっと好きになってしまって、その結果うっかりもれてしまうかもしれない。
「気持ち悪い」と言われてしまうかも。
普通に生活しているだけなのに、こんな気持ちでいるせいでいつバレるかって恐怖心がつきまとう。
だから、表に出さないよう、なるべく人の目に触れないよう、
「気持ち悪い」と自分に言い聞かせる。
これ以上は進んじゃダメだって気づく。
そのための、ただの自己暗示。
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