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翌日、なかなかダイニングに来ない綾人を心配になり、涼が個室の前に行く。
「綾人? どうした? 起きてるか?」
だが微かに唸り声が聞こえて、涼は
「綾人? 開けるぞ?」
と声をかけて、ドアを開ける。
ベッド迄行くと、目を固く瞑り、眉間に皺寄せて唸る綾人が居た。
「おい。綾人? どうした?」
と声をかけたら、うっすら目を開けた綾人は
「太ももと背中が筋肉痛で起きれないー(ToT)」
と掠れた声で話す。
涼はガックリし
「お前……練習後のストレッチ、ちゃんとやらなかったな!?」
と叱る。
「だって、こうなるとは思わなかったんだよー(ToT)」
と綾人が泣く。
涼は無言で綾人の両手首を掴み、無理矢理布団から引っ張り上げた。
「ぎゃーっ!痛いー!(ToT) もっと優しさが欲しい…………」
それにも涼は無言でしばく。
「痛い……。涼がいぢめる(。´Д⊂)」
「いーから、飯!!」
「………。はい」
「「いただきます」」
と2人で涼が作った朝食を食べ始めた。
「今日のスクランブルエッグ、チーズ入れた?」
「あぁ、そうだよ。意外にイケるだろ?」
「うん。これ旨い!」
と綾人はバクバク口に入れて行く。
次いでボイルしたソーセージやら、トーストしたパンやら、次々食して行く。
「綾人、誰も取らないからゆっくり食え」
と涼が注意するが、綾人は
「何言ってるの!? 食卓は戦争なんだから!」
と聞かない。
これはもう、家族構成が原因での事で、毎日涼から言われても、綾人も同じ事を返すから、仕方ないのである。
更に5兄妹全員、運動神経抜群で、皆が体育会系な事もあり、良く食べるから直ぐに大皿料理か無くなって行く。
母親は自分が食べる暇が無い位に食事を作り続けていたらしい。
涼はこれを聞いた時は、ものすごい驚いていた事である。自分と違う家族の在り方に、楽しそうとも思った。と同時に羨ましくなり、4月半ばにホームシックになった際、母親に兄妹を増やして。と頼んだ位だった。
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