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寮の自室に戻り、順番にシャワーを浴びてから、アンクルを装着し直した。
「重い・・・。お腹も空いた! 早く食堂行こうよ! 涼!」
「今日は自炊は無理だよな。 行くか」
2人は部屋を出て、2階の食堂へ行った。
すると、バド部の1年’Sが待っていた。
「置いて行くなよぉー! 薄情者ー!」
と綾人が泣き真似をすると
「それはすまん。 2人共、後ろに居ると思って、戻って来たら居ないから、コッチも驚いたのだよ。 悪かったな」
と長身の黒髪、ノンフレームの眼鏡をかけた真面目系の男が答えた。
実はこの男、1年のまとめ役で、なにかしら相談があれば、コイツと定評のある者だった。
名を桐谷と言う。
「ちょっとぉー! 桐谷もヒドイんですけどー(;>_<;)」
更に綾人の目に、うっすらと涙まで現れる始末で、他の1年’Sが慌てて宥める。
「泣き止め。 今日の夕飯は佐伯の好物だぞ? 確か、煮込みハンバーグが好きだろう? 他はデミグラスソース掛けのオムライスだ」
その言葉を聞いた綾人は、涙がぴったり止まった。
隣の椅子に座っていた涼が、ヨシヨシと頭を撫でてやりながら、何を食べるか聞いた。
「ハンバーグ!(*≧∀≦*) 絶対に食べる!」
まるで泣いたカラスである。
取り敢えず、人数的に皆で行くと、調理のオバチャン達・・・いや、御姉様方が困るので、1人で2人分の注文をしてから受け取り、席に戻り隣の人に頼まれた物を渡す。
席順は何となく定着していて、翌日の注文は、前日と交代して自分が行って、同じく2人分を頼む。
仲が良い為に喧嘩も無く、1人辺りの注文の額も仲間内で取り決めて、それ以上の物は頼まない様にしている。
もし追加して欲しいなら、本人がカウンターに行き、注文する。
これを1年’Sで決めた時に、皆でよくよく相談した上でまとまった話で、なかなか上手く行ってるのである。
それはさておき、綾人の図上には犬耳が、背後には尻尾が見えてふぁっさふぁっさ、とぶんぶん振っている様に感じて、全身で悦びを表している。
よっぽど煮込みハンバーグが食べたかったらしい。
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