アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
負けず嫌い(4)
-
休みの日だからと、酒を飲んだわけでもないのにぐっすりと眠っていた。最近続いていた、腕の中の温もりがなくて目を開ける。やはり、隣には康介さんの姿がない。耳を研ぎ澄ませば、水の音が聞こえる。昨日寝落ちしてしまったから、シャワーでも浴びているのか。入れてやりたいところだったけど、頑張っても引きずるぐらいの筋力しか俺にはなく。着替えだけは何とかしてあげた。
まだ眠いからもう一度寝よう。そう思っても、すぐに寝れるわけでもなく目を閉じたままの状態で数分たっただろうか、足音が段々と近づいてきて止まる。ベッドが揺れる。顔を近づけているのだろうか、息遣いが耳元で聞こえるけど、あと少しで眠れそうで目を開けるのが面倒くさい。
「皐月、起きろ。」
あと少しだけ寝かせて。それに、この2週間休日出勤+残業でほとんど寝れていなかったくせに、もう少しねたらどうですか。と、心の中では思っても口に出す気力もわかない。
「皐月。」
寝かせてくれる気はないらしく、頬を突く指がうっとおしいがここで反応したら、起きていると気づいて余計に起こしてこようとするかもしれない。それなら、このまま我慢し続けようか。昨日、あれだけ飲みまくっていたくせに、よく二日酔いで寝たきりにならないもんだ。
すぐに、起きないことを察知したのか隣で物音を鳴らし始める。引き出しを開けた音、何かをあけた音、水音…。水音はなんだ。疑問に思っていると、下半身を触れられて気づく。…また、朝から発情しているのか。元気すぎるだろ。寝たフリをそのまま続行していると、何か生暖かい濡れたものに包まれる。一気に目が覚めて、脳も覚醒し、康介さんの頭を掴んで俺から引き剥がす。
「俺、フェラ嫌いだって言いましたよね?」
「お、起きてたのか。」
全裸の状態でびっくりした表情で俺を見る。さっきの、物音は引き出しからローションを出して自分で後ろを慣らしている音だったようで、片手は自分の穴に突っ込んだ状態。
「そんなに、俺に嫌われたいんですか。」
「っ、それは違う!いや、されたくないのは覚えていたが、無性に咥えてみたくなって。寝てるから少しだけならと…。」
「次、したら出ていきますから。」
自分もされたくないくせに、やり返してやろうかと一瞬思ったがやめた。子供じゃあるまいし。それに、出ていきますという言葉に過剰に反応を示し、次したらと言ったのに、苦しいぐらいに抱きしめられるぐらいだ。きっと、もうしないだろう。なんか、益々女々しくというか、威厳がなくなったというか、可愛く思えてきたな。自分よりも図体は大きいのに、知れば知るほどというか、なんというか。
「別に、今出ていきませんよ。これに懲りてもうしないで下さい。」
「…はい。」
「してほしいならしてあげますよ。」
「それはいい。出ていくのだけはやめてくれ。」
熱が冷めたのか、萎えてしまっているモノに触れる。顔を向かせ、キスをする。だから、次だと言っているのにまだそんなに泣きそうな表情でいるのか。でもきっと、自分で言っておきながらだけど、次されてもまた同じことを言うだけで出ていきはしないんだろうなと自分でも思う。もちろん、怒りはするけど。
舌を絡めれば、必死に食らいついてこようとしてくるのがいじらしい。今までは、リードする側だっただろうから、こういう風にキスをされるのも、胸や後ろを触られるのは初めてだろうに。
「もっと。」
「欲しがりですね。」
キスをしながら、俺の服を脱がし始める。俺の手だけでは物足りないのか、自らも腰を振り始める。キスも、俺が手を動かすのも、一行に止めさせる気はないらしく、少し休もうとすれば上と下を押し付けて、休ませてくれない。俺は、あなたと違って体力ないのに。そう思っていると、肩を押されて踏ん張ることも出来ず後ろに倒れる。そして、康介さんが俺の上に跨って、俺を見下ろす。
「ちゃんと、自分で慣らしておいた。」
「準備万端ですね。」
「この2週間、ずっと我慢してたんだからな。…本当は、昨日と思っていたが不覚にも寝てしまった。」
「だからって、朝からヤりますか。」
「夜まで待てないわ。」
ゆっくりと、自分で腰をおろしながら中へと挿れていく。確かに、この間よりかは随分緩くはなっているが、まだそれでもキツい。まだ、慣らすのと擦り合いぐらいで終わらせておけばいいのに。これだと、また痛めるだろう。
「ストップ。一旦、寝てください。」
「は?今からだろ。」
「ほら、いいから。」
強くそう言えば不満そうにも、寝転んでくれる。俺は起き上がり、康介さんの脚を広げる。
「っ、何だ。」
「まだキツイんですよ。自分の事になると雑過ぎ。」
手にたっぷりのローションを垂らし、冷たくないようにと温めてから穴へと塗りつける。馴染ませるように、円を描いてゆっくりと指を中へと入れていけば、吸い付いてくるかのように締め付けられる。前回したせいか、前立腺を見つけるのは簡単で、そこを重点的に第一関節で攻め立てる。
「ん”っ、待て。」
「何ですか。」
散々、快感が欲しくてたまらなかったくせに、いざその欲しがっていたものをあげれば、腰を引かせて快感から逃げようとするし、俺の手をつかもうとする。でも、一旦それはスルーということで。さっきのこと、根にもっていないわけでもない。
「もう少し、ゆっくりしてくれ。」
「ゆっくりしてますよ。ここが気持ちいってわかっておいた方が、後々楽でしょ。」
「キスは?」
「ほんと、キス好きですね。」
望み通りに一度キスをすると、首に腕を回されてまたキスばかり求められる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 44