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負けず嫌い(5)
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それから暫くの間、もう十分っていうほどに解しながら前立腺を攻め立て続けた。解す事と、抱き寄せる事で両手が塞がり、前には触れずにいた。康介さん自身、自分で触ることなく俺から与えられる快感にだけ、ただただ受け身となって声を漏らしながら善がっていた。もう、挿れても大丈夫だろうと思い自身を康介さんの中へとっゆっくり挿れる。
十分に解したはずなのに、目が合う度締め付けられるから、何かわかりやすい。どうしてほしいのか、どう触れてほしいのか、中で反応してくれる。ずっと抱き寄せていたせいで、腕が疲れてきて腰だけを動かしていると、腕を伸ばして抱きしめられる。少しも離れさせる気はないらしい。そして、肌に歯が当たるような感覚がすると思えばピリッとした、弱い痛みが何度も何度も、肩、首元、鎖骨と繰り返される。
「声、抑えなくていいですよ。」
「う”ぅ、さ、皐月ッ。」
俺、その声が好きだといったのに、また腕で口を塞いで声を押し殺そうとするので、腕を退けて手を握る。普段もこれぐらい俺に尽くされっぱなしにしていればいいのに。
もっとキスをしろ、もっと中に出せと一回だけでは許されず、何度か中で出させられた。俺の倍近く、イかせてやっと朝からの行為が終わる。
「…満足しました?」
「いつか、お前のキスだけでイけそう。」
疲れて、半分覆いかぶさった状態で体力が回復するのを待つ。康介さんも俺より体力、筋力があるとはいえ今回はさすがに疲れたのか、動けないらしい。中から俺が出したものが垂れていて、時々ピクピクと下半身を震えさせている。
「精液掻き出しますよ。」
「嫌だ。」
「嫌だじゃないです。腹下しますよ。」
「あとで、自分で出すからまだこのままでいる。」
「トイレにこもる羽目になっても知らないですからね。」
ある程度体力が回復して、動こうとすると抑えられて阻止される。
「なんですか。」
「昼作るから、寝とけ。」
「いや、ポジション逆ですよ。」
「最近、家事してなかったから頑張らないと。」
「しなくていいですよ。俺がやるので。」
「駄目だ。頑張らないと、お前を取られる気がする。」
「意味わからないこと言ってないで、寝ていてください。」
折角、忘れていたと思ったのに。もう、沢山のものを得ているのに欲張りだな。頑張る必要もないのに。
昨日のことを思い出したんだろうけど。俺の勘では、確かに康介さんの言う通り井上さんは康介さんに似ている。けど、あの時感じた視線は、俺に対する行為の視線ではなくて、嫉妬心が含んだような感じの視線だった。ただ、俺の隣に康介さんがいて、康介さんからしたら、自分じゃなくて俺を見ていうように感じたのかもしれないけど、きっと逆だ。
多分、これは俺が頑張らないといけない展開だ。何が、俺のことを好きになりそうだ。逆の感情を寄せられているじゃないか。どうせ、この事を伝えても、そんなわけがないと信じてくれないんだろう。俺の事に関してはうるさいくせに、いざ自分が好意を寄せられているとなると全然気づかないんだから質が悪い。
「なぁー。」
「はい。」
「敬語やめないか?」
「やめませんよ。前も言いました。」
「恋人になっただろ。」
「でも、年上でしょ。」
「好きで年上に生まれたわけじゃないし。俺もタメ口で話したい。」
まぁ、確かにそうやって駄々こねる姿を見ていると年上には到底思えやしない。俺も、別に本人がそう言っているのだから、敬語をやめればいいんだろうけど、なんかな。数年、敬語で話してきたからもう癖というか。今更タメ口に直さなくてもいいんじゃないかと思う。
「ずるい。俺だってタメ口で話したい。」
「そんなに拘る必要性あります?」
「なんか、距離が近く感じるだろ。敬語だと壁作られている感じがするから、嫌だ。」
「そうですかね。」
「そうだ。」
少し考えると、黙ってじーっと俺の返答を待たれる。正直、どっちでもいいし。それに、ここで拒否すればまたいつか同じことを言い出すだろうし。
「まぁ、いいですけど。」
「名前も呼び捨てでな。」
「呼び方は、まだこのままで。」
「ついでだし、いいだろ。」
「いや…なんとなく。呼び方はこのままがいいです。あ、このままがいい。」
「仕方ないか。」
そう言いつつ、さり気なくキッチンへと向かおうとしているのはバレバレだ。腕を引っ張り、ベッドの上へと戻す。
「休んでて。俺が作ってくるから。何か食べたいものとかある?」
「…やっぱ、タメ口いいな。」
「いや、そうじゃなくて。」
嬉しそうな顔をして、俺が次に何を話すのか待っている。…そこまで喜ぶものなのかコレは。
とりあえず、全裸なので服を着るよう促す。が、手にとったのは俺のTシャツで。それを着て、楽しそうに腕を広げる。
「彼シャツ。」
「そういうのって、ダボダボなイメージなんだけど。…ピッチピチだ。」
「…痩せるか。」
俺が着ると、ゆとりがあってダボダボだが…やっぱ、康介さんが着るとそうはならない。これはこれで、いやらしい気もする。抱っこされたいとか、彼シャツだとか、その為に痩せたいらしい。
「痩せなくていい。…その感触好きだし。」
「…胸好きだったのか。よし、わかった。ムチムチになるぐらい、これから鍛える。」
「ムチムチって何。てか、胸好きって言い方やめろ。」
「いくらでも、好きなときに揉んでくれ。」
自分の胸を触りながら俺をみる。俺の一言で、痩せることは諦め鍛えることを決める、この単純さ。
別に胸好きとか、今までなかったし。そこだけは、弁解させてほしい。いくら女性の胸元が開いていたとしても、特に今日見はなかった。逆に、アスリートとかの胸筋を見てもだ。それが、何でか実際康介さんのを触ってみると、悪くはなかったというだけだ。決して、胸好きとかではない。
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