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27計画
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一週間後の密輸船突撃ミッション……。
この中で最高位は中也だ。
指揮が潰れては駄目だが、言われてもないミッションに勝手に行ける程私は偉くない。
どうしたものか……。
広津さんは前線より後ろ盾の護衛だし、立原くんは多分裏の方に回るように言われるだろう。銀ちゃんは頼りになるけど女の子だから無理させられないし。
……芥川君は論外かなぁ……。
「中也は一週間でどれぐらい復活できそう?」
「……違和感無く立ち回れるだろ」
ふーん…。
中也の今の状態は肋骨に異常がある。
折れてる診断はされなかったものの、色々苦しそうなのが見える。折れていたとしたって、完治までは約3週間だし、動けるのも10日は必要だろう。
「俺はいいんだよ。これより酷い時もあった」
「本当に?……若しかして一ヶ月ぐらい前の麻薬組織壊滅の時とか??」
中也ってほんとにタフ。
考えてみればあの頃は大分荒んでいたし、必要ない事まで重力操作していたような……?
「チッ……うぜぇな。そうだよ。あん時は足首の骨やられてたんだ」
中也は怠そうに首を回した。
今もソファーに座りながらも胴を気にしているようだ。
こんな化物中也でも一応人間だ。
痛ければ動けないし、酷ければ死ぬ。
元々命張るマフィアでそんな状態なんて足でまといにしかならない。
けれどもそんな身体で地位を守っているこの男は流石としか言えないだろう。
まぁその男が『大丈夫だろう』と言っているんだ
「呉呉も部下に迷惑かけちゃ駄目だよ」
「迷惑もかけねぇし殺させもしない」
あっ、この間部下が2人死んだ事根に持ってた…。
部下思いなのは分かるけど、死んだ2人は未熟だったし、マフィアらしからぬ程に冷静さに欠けていた。
まぁ今回は運が悪かったんだろうけど、中也はそうもいかない。
部下の死は上司のミス。って言うより、中也は部下が死ぬのを嫌がるよね。
「其れは中也の頑張り次第でしょ?」
「う…分かってる」
態と責めるような言葉を言えば本当に落ち込んでしまった。
ここの所の中也は弱気だ。変に気を使ってしまいそうになる。私も中也をお風呂に入れてあげたり、服を着替えさせたりとか柄にも無く世話に徹している気がしなくも無い……。
「中也、部下思いなのはいい事だけど、死にそうな奴を庇う程、中也は強くないからね」
「……。」
中也はそれ以上何も言わなかった。
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