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キヨフジ①
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「あぁ、暇だなぁ。」
なぜフジは暇をしているかと言うと、
恋人のキヨが実家に帰っているからだ。
「まぁ、夏休みだし。
俺がついて行くのもおかしいしなぁ…。」
"俺達"が認められるなんて思ってない。
だって、男同士だから。
法律でも認められてない。
突然、自分の子供が同性の人間と付き合ってるなんて
知ったら
驚くだろうし、反対もするだろう。
もしかしたら、認めてくれるかも。
そんなふうに考える時もあるけど、
すぐに目覚める。
そうやって、夢を見て、
友人に気持ち悪がられた事があった。
「……なんでこんなこと、今更考えてるんだろう。」
誰にも認められなくても、
キヨの隣で居れたら良いって思ってたのに。
でも、いつまで?
ずっと隣に居れる?
いつの間にか泣いていた。
「…へ?なんで泣いてんだ。」
不安だ。
帰ってきて欲しい。
抱きしめて、欲しい。
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