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真実に心揺さぶられて1
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び、びっくりした…
まさか寺塚が来るなんて…
もうそんな時間だったのかと携帯を見る。
あ、また連絡先聞きそびれたや…
急に家を飛び出したりして浩太変に思ったかな、、
色々なことが頭をぐるぐる駆け巡り、最終的にはさっきの失態が思い返されて溜息が漏れた。
ほんと、、自分でもなんであんな風になってしまったのかわからない。
ただすごく身体が熱くて、もっともっと気持ち良くなりたくて…
気持ち…良くって…
浩太の手の感触が蘇る。
ぴくん
あ…///
ちょっと思い出しただけなのに俺の敏感なムスコは呼んだ?と頭をもたげ始める。
今はダメだって!
俺はさり気なく前を隠しながら電車の隅にもたれ掛かった。
地元の駅から家までの帰り道、今度は寺塚のことを思い出して気持ちが凹む、、
今頃浩太は寺塚とイチャイチャラブラブしてるんだろうと思うと胸がギュッと苦しくなった。
俺が不甲斐ないばっかりに…
不完全燃焼のところに既に身も心も許した相手が現れたら何もないわけがない。
「俺の意気地無し…」
何で逃げて来たんだよ…
後悔したところでもう遅い。
他にセフレがいることは知ってたし、覚悟はしてたわけだけど…
いざそうなってみると結構キツイものがあった。
「ただいまー」
玄関のドアを開けるなり母親が駆けてきた。
「あ、おかえり、、さっき電話したのよ?」
「え?」
見ればしっかり不在着信の文字。
「あ、ごめん、、」
「帰りに龍安堂でどら焼き買ってきてもらいたかったのよ、、急に明日お客様が来ることになっちゃって、、」
龍安堂(りょうあんどう)というのは老舗の和菓子屋だ。
以前住んでいた家の近くにあって、その時から何かとよく利用させてもらっている。
「悪いけど今から行って来てくれないかしら?佑真の分も好きなの買ってきていいから、ね?」
龍安堂の和菓子は老舗とあってどれも美味しい。
中でも豆大福は俺の大好物だ。
けど…行くにはわざわざ電車にまで乗って同じ道を引き返さなくちゃいけない。
正直めんどくさい。
「佑真は定期があるでしょ?」
「そうだけど…」
…あれ?
そう言えば龍安堂って浩太の家と同じ駅?
降りた時見覚えのある駅だなって思ったけど…出口が反対側だったのか、、気がつかなかった。
それに、、それどころじゃなかったし…///
どうせなら浩太の家に行って謝ってこようか。
まだ寺塚がいるかもしれないけど…
それと、、今度こそ連絡先を聞こう。
「んーわかった、とりあえず制服着替えてくるよ」
「ありがとう!助かるわ」
そう言ってキッチンに消えて行った母を横目に俺は二階の自室へと続く階段を上った。
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