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「ユウ君その人にうざいって思ってたことをされる…まあ、そのやり取りを楽しんでたんじゃないの?」
「は?楽しむ?」
「私にはそう聞こえたかな」
少し考える素振りを見せて、美桜ちゃんが出した答えに耳を疑いそうになった。
が、その言葉がすっ、と何にも引っ掛かることなく胸の中に当てはまって、「確かにそうかもしれない」と納得してしまった。
尻を狙われるなんて悪夢でしかないと思うのだが、俺は知らず知らずの内に楽しんでたようだ。尻を撫でられる事ではなく、その直後にある、零との馬鹿みたいな会話を。
「だからそれが急に何の理由もなく無くなってユウ君は戸惑ってるのね。私だって急に態度変えられたらそうなるわ」
「…嗚呼」
「でも、ちゃんと会話はしてるんでしょ?」
「してる」
嫌われた訳ではない…と思う。一層のこと分かりやすいくらいに嫌われたらこんな風に悩んでなかったかもな。
でも実際はそうじゃなくて、変わったのは一部分だけ。
「そいつが変わった…っつーか俺にしてこなくなったのが、そいつの友人にしてることでさ」
「嗚呼…、それは結構来るわね」
「最初は俺にそれをすんのが飽きたのかと思ったけど何か違うんだよ」
零がそんな理由で止めるなら1週間経たぬ間に止めてそうだ。
こうやって考えてみると俺は零の事を全然知らない。知ってんのはゲイってことと手が出るのが早いってことだけだ。
零は俺にとっては珍しいタイプで、行動の裏にある意図が全く読めない。ある程度接している時間が長ければ大体こいつはこういう奴って分かんのに、零は全く。未だにどっから本気でどっから冗談なのかすら俺は分かってない。
良く言っても悪く言っても気分屋だ、あいつは。
まあ、だから俺はこんなことで頭を抱えないといけなくなってるんだけど。
「ふうん…」
「あ?何」
「んー、いや聞いてる側としてはもう答えは出てるなあと思って」
「…あ?」
意味不明なことを言って、零のことで頭を抱えてる俺を微笑ましそうに美桜ちゃんが見てきた。
え、何その笑み。
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