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「え…それは知ってたよ?」
「ふぇ…っ?!」
涼への罪悪感が消えることはなく、何度も謝罪の言葉を口にする…と涼がきょとんとした顔でそう言って、それに俺も目をパチクリ。
知ってた…?俺が涼に仕返しするつもりでいたことを?
「まぁ、色々と可愛いことされたらなぁ…。全部昴流が恥ずかしがりそうなことだったし、顔がちょっとむっすりしてたからそうなんだろうな…ってね。それが可愛くてそれを逆手に取ってたんだけど…まさかそれで自分責めちゃうとは…、ごめんね?」
俺の頭をなでこして、俺の顔を覗きながら謝ってくる。
えっと…それは、その。涼はとっくの前から俺が考えてることに気付いてて、それを利用して俺が恥ずかしがる所を見て楽しんでた…ってことか…??
「あ、で、でも昴流に言ったことは全部本当だよ?昴流のこと超大好き。カメラあげるって言ったのも本当。全部本気。ただちょーっと昴流が可愛くて…」
嗚呼、そうだ。こいつはこう言う奴だった。
キザな台詞も変態臭い台詞も、平気で言って。俺への気持ちを偽りなく伝えて。俺に対して言うことに嘘なんてない。
あるとしたら"わざと言わない"こと位だ。俺の反応を楽しむ為に。それか俺が間違った方に考えを巡らす、ミスリードの言葉を言う。
つまり、俺はまんまと涼に騙されてた…否、俺が気付いていなかっただけなんだけど、涼の思うがままの反応をしていたってことだ。
「…撮ったのは…俺に付き合って…?」
「それは俺も撮らせてもらったし昴流なら良っかなぁ、って?…ふふ、俺すっごい沢山昴流への愛込めたから寂しくなったら見てね?」
「う…みない…もん…」
「えー、見てよ」
「わぅっ?!」
俺の腕を引っ張ってベットに横になるように俺のバランスを崩させて、俺の上に覆い被さってくる。
急に押し倒されて戸惑っている俺にそのまま涼は唇を重ねてリップ音を鳴らしながら何度も何度も俺の唇に口付けた。
「大好きだよ、昴流。お前のその健気な所。直ぐ自分を責めちゃうけど、それ程に誰よりも優しい所。嗚呼、でも責めちゃうのは直してほしいかな。大好きな昴流が自分を責めるのは悲しい。ビデオに収まりきらない位に愛してる。俺の頭の中はいつも昴流で一杯。喜ぶ顔も、真っ赤な顔も。膨らませる頬も。昴流の全部が愛おしい。大好き、大好き昴流」
「や…あう…」
「…あらら」
涼が凄く甘ったるくて熱の籠った声で囁いてくるもんだから耐えられずに人形で自分の首から上を隠して、ついでに耳を塞ぐ。
耳まで真っ赤になっているのを完全に隠しきれていない俺に涼がクスリと笑って、人形の上からキスをした。
「ほんとに可愛い。…こんなことしなくても俺はいつも昴流のその可愛さに振り回されてるのにな」
「ふぇ…?」
「鈍い所も大好きだよ」
ボソボソと呟かれたそれに首を傾げるがそれが言い直されることはなく、そうやって涼はまた大好き大好きと俺に愛の言葉を囁いて、頬に、瞼に、額に、唇に。顔の至る所にキスの雨を降らした。
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