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大浴場は20人が一気にはいるだけあって脱衣場も広かった。空いてる棚に荷物を置いて、服を脱いでいく。隣で愁は久しぶりに俺と風呂が入れるって楽しそうに鼻歌を歌ってる。風呂ってそんな楽しむようなイベントだったっけ。まぁ愁が楽しいならそれで良いか。
せっせと脱ぐ2人の肌が露になって行き、思わずそれをまじまじと見てしまう。否、だってほら。羨ましくて。
琉生も、愁も。俺よりも筋肉がしっかりついてて、男らしい体つき。琉生なんかもう、何て言うんだろう。凄い逞しい…?体だけ見るとファイターみたい。俺が見た中では一番筋肉が浮き出てる気がする。
対して、その2人に挟まれてるあまり筋肉がついていない俺。これってもしかしなくても貧弱体型…?筋肉少し位はある!…とか言ってたけど2人と比べてしまったらもう、ショックで力が抜ける。
どうしたら筋肉ってついてくれるんだろう。プロテイン飲まないと駄目…?プロテイン…俺通販なんて使わないからやり方いまいち分からないんだけどな。薬局とかに売ってるかなぁ…。
「るーうーちゃん。筋肉見てないで服脱がないと」
「あ…悪い…」
止まっていた手を指摘され、我に返って脱ぎかけのヒートテックを脱ぐ。一枚脱いだところで何も代わらない。と言うか分厚かった服がなくなった分細くなった。昔の方が筋肉ついてたかもな。泣きたい。俺筋肉全然つかないんだからな。
「ルウちゃんキスマークマジで減ったんだ」
「一杯だったら入れないから…」
「まぁ、あんだけ付いてたらなぁ」
上半身だけ何も身に付けてない状態になり、愁にふにふにと胸板をつつかる。絶対何個かはキスマークがその辺りについていると思っていたらしい。1ヶ月前までは涼の印で一杯だったそこも今じゃあ肌色一色だ。
「…これ、残るもんだね」
「ふ…っ?」
「手術痕って感じだな。もう痛くないか?」
2人に撫でられた去年刺された場所。前ほど目立たなくはなったけど縫ったわけだから残った痕は目立つ。かといって別に痛いってことはない。まだ痛かったらそれはそれで吃驚だけど。
「ごめんな、もう少し早くどうにかしてやれてたら…」
「だいじょーぶ。…ありがと」
琉生が助けてくれなかったら俺今こうして生きてない。あれは俺が油断してたからなっただけでお前が悪く思うようなことじゃない。感謝してもしきれない。俺あん時琉生に結構冷たかった気がするんだけどな。
「あ゛ー…。昴流が良い子。こんな彼女が欲しい」
「うわ、わ…っ?」
俺はお礼を言っただけなのに、琉生に抱き締められてうりうりされる。琉生の身長が高過ぎて、俺の顔はすっぽりと琉生の胸へ。琉生の胸は柔らかかった。女性的なものじゃなくて…筋肉の柔らかさ?脂肪のぷにぷに感とはちょっと違う。これが力を入れたら固くなるんだろうな。良いな俺にも分けて欲しい。…胸だけはバランス悪いか。
「ルイちゃん。そんなこと言ってたら椿にこき使われるよ」
「え、あ、悪い。お前に恋人になってくれって言ってる訳ではなくてな!」
「?うん」
涼の名前を聞いて慌てて俺から離れる琉生。言い直さなくてもそんなの俺は分かってるぞ。
言い訳するなら涼に…否涼もちゃんと分かってる上でやってるんだろうから意味ない?
涼俺が知らないところで色んなことしてるもんな。この場にいないのにこんだけ恐がられてる涼って本当大魔王様だな。
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