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「~っぁ、あ…ッ、」
「あー…トロンってした愁チャン可愛い」
零に頭の中ぐちゃぐちゃにかきみだされ、たった指だけだって言うのに俺のは立ち上がってる。
イけそうなのにイけない、そのもどかしさが辛く、それがもっと刺激を受け取ろうと体を敏感にさせていって。
俺の下半身はローションとか先走りでグショグショに濡れてて、その光景にもまだ慣れる気配はない。
「最初はあれだけ時間をかけて慣らしたのにな。俺の指ってどんな感じ?気持ち良い?」
「きら、い…っだ」
「悲しいこと言うなよ」
嗚呼そうだ、嫌いだ。
だって零がするセックスは俺が好きだってのが殻に籠りたくなる位に伝わってくる。
行為の回数が増えれば増えるほど体は自分が今まで向けられてきたことのない感情を知ってしまう。要は怖いんだ。体が零に溺れてしまいそうで。きっと俺は溺れてしまえばもう抜け出せないと分かっているから。
「"ゼロちゃん"、を手放せなくなるのが…怖い」
俺は他人に関心なんて寄せることなかったし、好意を寄せられることはあってもそれは俺が大嫌いなこの容姿のせい。俺自身を知れば離れて行く奴ばかりだった。
俺はもうそれで構わないと思ってた。そこに急に現われた零って存在。
今まで抱いたことの無い感情が芽生え、相手に今までにない扱いをされたら?
人間の思考回路は単純だ。単純なのは俺も同じで、俺は零に昴流以上に依存してしまう自信がある。
人の繋がりなんてものほど永遠を誓うには難しいものはない。だからこそ怖い。
零に愛されることを知ってしまった俺が、零がいなくなった時に生きていける自信がないから。
「…相変わらず俺には"本音"ぶつけるのが苦手だなお前。俺からは何処にも行かねぇ。可愛い猫は置いていかずに俺の胸に飛び付いてくんのを待つもんだろ?」
「…俺はお前の飼い猫じゃねぇし」
「例えだっつーの。言っただろ?俺は好きになった奴には一途だってよ。愁から離れて行かねぇ限り俺はどっかに行ったりしねぇ」
それこそ有り得ない。零に溺れかけている俺が、今も底なし沼に足を捕らわれて沈みかけている俺が自分から零を切り捨てるなんてまずないと自分のことだけどそう言い切れる。
「…ま、そう言うことだ。俺は素直になりきれなくてツンツンしちまうお前が好きなんだよ。だからさっさと俺に身を委ねろ」
「う、わ…っ?」
零は笑ってそう言うと、俺の体を無理矢理零の正面に向けさせた。俺のことを凄ぇ愛おしそうに見て来る零の目に心臓の鼓動が速くなったのを感じた。
零は時々…っつーか毎回。俺と昴流を犬と猫にでも見えてるのかって言いたくなる発言をする。
でも零のそれは、俺を『女王様』とか『猫』とか。そう言ったもので例えるのは少なからず愛情表現なだと思う。…まぁ昴流はマジで犬に思われてるんだろうが。そう思うと突っ込む気も失せた。
「これで安心してセックス出来ー…ぐ…」
直ぐ調子に乗る口は腹を殴って塞いでやるけどな。
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