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「…もう、可愛い」
「ひゃ…っ」
嬉しくて付けられたそこをなぞっていると、また涼に吸い付かれた。今度はうなじ。
嬉しくて、幸せで。体を重ねなくてもこんなにも心が満たされたことなんて無かった。
「どう?お前もやる?」
「…する」
「…好きなだけ、好きなところにやりな」
キスマークには色々と意味があるけれど、俺のはきっと、ただの独占欲だ。
俺から離れたら許さないって言う、重たい、ドロドロとした愛。
…愁以上に俺、こいつに依存してんな。
「んぅ…っ」
涼がしてたみたいに思いっきり首に吸い付いてみる。
けれど、あまり上手くいかなくて、涼とは違って少し小さい。
「む…何か、小さい…」
「ふふ、かぁわい。上手くいかなくてしょんぼりする昴流可愛い」
「…五月蠅い」
どうすれば涼みたいに、と眉間に皺を寄せると、クスクスと涼が笑ってきた。
可愛い可愛いって…これもこれであんま言わないで欲しいって言ってるのに聞いてくれて無いし…。
「小さいのに昴流のおっきい愛が込められてると思えば小さいのも悪くないな」
「…馬鹿、じゃねぇの」
「ええ…結構本気で言ったんだがな…。ほらもっとつーけて?」
愛おしそうに俺が付けた虫刺されみたいな小さいのを一撫でし、ふに、と俺の唇を押してくる。
ニコニコと笑って、付けて付けてと言ってくる涼。
望み通り、また首に吸い付くとまた嬉しそうに笑った。
「…っふふ、それ何か擽ったいカモ」
首に増えていく重たい、印。
だけどこいつはそんなキスマークに籠められた、重たい位の"執着"を嫌がることなく受け入れてくれる。
服を着ても普通に分かる場所に付けられても、独占欲丸出しな餓鬼みたいな俺に微笑んでくれる。
何個つけようと付け過ぎだと怒ることはなく、面倒な位の俺の愛に幸せそうな表情を見せてくれる。
そんな涼への思いが痕を付ける度にが強くなっていく。
「このままじゃ首輪みたいになりそうだな」
胸板や鎖骨にもあるけど付けられている数が多いのは圧倒的に首周りで。
それらを「首輪みたい」と笑う涼に嫌なのかと聞くと「まさか」と笑った。
「良いじゃん愛の首輪。お前に付けられんなら首輪でも何でも喜んで付けてやるよ」
「…そうかよ」
「何ならお揃いで首輪買うか?ピアスも付けれるだけ付ける?」
何処までが本気で、何処からが冗談なのか分からない。
もしかしたら全部本気なのかもしれないし、冗談なのかもしれない。
だけど、それでも俺の愛に重たいと言わず笑って応えてくれるのが嬉しくて、その嬉しさを言葉で表さない代わりに思いっきり涼に抱きついた。
この幸せな時間がどうか何年、何十年と続きますように。
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