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兄貴に取られた耳は唯一要さんが付け方が分かったので、元には戻った。
ごめんと謝ってくる兄貴をぽんぽんと頭を撫でて慰めて、5人を中へ案内する。
別に、取れたら取れたでもう片方も取ってたからあんま気にしないで良いんだけどな。
「居る居るー、女子目当てで文化祭来るやつー」
高校生のノリでそう言った吏さんの視線の先には、嫌そうな顔をしているうちのクラスの女子に必要以上に触っている奴。
誰だったか忘れたけどクラスの中で1番可愛いって男子が騒いでた人?多分。話してたのが聞こえただけだし良くは覚えてない。
中学の時はこんな学校行事参加してなかったから知らなかったけど本当に絡まれることなんてあるんだなってのが正直な感想。
だって学校行事なのにそう言うこと目当てで行くなんてよっぽどの暇人じゃん。俺だったら行かねぇ。
そんなんする位なら家で寝る。
絡んできている人の見た目が見た目だから皆見て見ぬ振り。
愁の顔は見えないから今外に出てるのかも。
…まあここにいてもあいつ絶対助けたりなんてしねぇだろうが。
その見て見ぬ振りをしている仮装している数名が俺の方をチラチラ見てくる。
自分達は出来ないから俺にどうにかしてくれってか。
いつも怯えてる癖にこう言う時だけ俺を頼るなよ…。
あんまり、助けようとは思わない。
俺はそんなあからさまな視線よこされて助けに行くほど出来た人間ではない。
「すー助けてくれば?」
「…嫌です」
「まぁ、俺も嗚呼言う視線送られて慈善活動する気にはならねぇかなぁ…」
「このまま泳がせといて豚箱に突っ込むのも面白いよねー」
「お前仕事柄その発言はどうかと思うぞ」
吏さんの発言に優さんが苦笑い。
俺も、うん。オフでも抑えた方が良いと思う。
でも豚箱…豚箱かぁ…。ここで騒がれるのも邪魔なだけだよなぁ。確かに。
助けるつもりはないけど、邪魔だし出て行かせる程度はしようかな。
本当は吏さんと幸仁さんが声を掛ければ一瞬なのに2人揃って「俺らは楽しみに来たんで」と来た物だ。
…そこは頑張って欲しい。
「なぁ、邪魔」
「…あ?」
騒がしいその席に行って、セクハラ紛いな事をしている手首を掴んで止めに入る。
そうすればドスの効いた声を出し、睨まれるが全く痛くも痒くもない。
それで怯むとしたら、不良を相手にしたことが無い奴位だろう。
それに、そんなんで怯む位ならこうやってお前の手掴んでねぇよ。
「出て行け、邪魔だ」
「い゛…ッ」
威圧を掛けながら思いっきり男の手首を握りしめて、睨み返す。
殴ろうかとも思ったがそれこそ騒ぎになるので止めておいた。
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