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「いつまでうじうじしてんだ」
「だって…」
「別に気にしてねぇって言ってんだろ」
そう言ったって気にすんなって言う方が無理な話だろ。
俺はお前をあのままじゃあ殺してたんだから。
「だからもう良いって言ってんだろ。チャイム鳴らさなかった俺も悪かったし」
「っ、でも…」
「はいうざいうざい」
「もご…っ」
零が手で俺の口を覆う。
「次謝ったら殴るから」という言葉に人生の終わりを感じた俺は零の手の中でキュ、と唇を固く閉ざした。
「あ、そうだった」
何か思い出したらしく、突如そういって俺の口から手を離し、鞄の中から色々と荷物を出していった。
氷に湿布に消毒液に絆創膏に包帯に…ちょっと何これ。
「お前の家になさそうだから俺の家から持ってきただけだけど?」
「だけだけど?」じゃねぇよ
確かに家にねぇもんばっかだよ。
「…だけど、態々家に戻って持ってくるようなもんじゃねぇだろ」
家が近所なら持ってきたって別に可笑しくはねぇけど、そうじゃねぇだろ。
持ってきてくれたのは有り難いし、嬉しいよ。
でも、零がそこまでする理由なんてねぇ。
「くっそ憎たらしいが一応可愛い後輩だしな、放っておくことも出来ねぇよ」
…そんだけの理由で戻ってきたの?
「ふは…っ、はは…」
「…なんで笑う」
「だってアンタ、お人好し過ぎ…ッ」
ゴリラで元ヤンキーみたいな横暴で暴力的な癖に糞が付くほどのお人好しとか笑うしかねぇだろ。
「…ぷぷ…っは、おかし…っ」
「…ッチ」
「あいたっ?!!」
頭に鉄槌。
いつも以上に痛かったそれに涙目になりながら頭を擦った。凹むどころか割れるかと思った。
「もー、ゼロちゃん痛い」
「お前が悪い」
「面白いゼロちゃんが悪いんだよー」
「…沈めてやろうか」
「え、こわっ」
…前言撤回。元じゃなくて現役だ。
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