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ーやっば…二度寝した…ー
昨日寝るのが遅くなったけど無事作ることができた。
までは良かったんだけど、朝兄貴を見送った後、眠たくてソファに横になっていると寝た。見事に。
愁と吉柳の分と俺と涼の弁当を鞄に突っ込んで慌てて家を出たのが10時半。完全に遅刻。
涼のは1回家に帰ってから渡しに行く。学校で渡す前に潰れてしまいそうだから。やっぱり渡すなら綺麗なものを渡したい。
「あっ来た来たもールウちゃん遅い!」
「二度寝してた」
「あっちゃー、ごめんね?俺のせい?」
「いや、お前以外のも作ってたから」
ちょうど10分間休憩になったところで教室に着いて、席に座る。もうちょい来年は余裕をもって作ろう…いやできるならもう作りたくない。買って終わらせたい。
「ほら」
「きゃー!もー!本格的!愛してる!」
昨日帰りにデパートで買った箱に詰めたそれを愁に渡すとすぐに開けて小さく切り分けたそれを食べた。
その隣で俺は吉柳にも同じものを渡す。
「良いの?」
「…甘いの嫌い?」
「いや、嬉しい。さんきゅ」
「ルウちゃん!超うまい!大好き!!」
今日はやけに元気な愁。オーバーリアクションだとは思うが、作った側としては悪い気はしない。
「うまうま…ルウちゃんのが貰った中で1番うまい…」
美味しそうに食べる愁のかばー…菓子袋は今日貰ったのであろう可愛らしくラッピングされたもので溢れていた。
「嗚呼、これ?なんかね来たら机の中に
入ってた」
直接じゃないのか。直接渡さないのが普通なのかなあ…。いや、渡す相手が愁だからか…?直接渡すのは怖かった…?まあ、多分愁だからそんな理由な筈。
「俺甘いの好きだし、食料確保出来るから全部貰うのにねー」
「…糖尿病になりそうだな」
「…もう魔咲もしかしたら予備軍に…病院行った?」
「なってねえよ!ルイちゃんの馬鹿!」
「へ、ごめんなふぁい」
「…おい、いじめてやんな」
「こうしてやる!」と愁が吉柳の頬を引っ張る愁。…子供かよ。いや、子供だったわ。
「まーさーきー君?授業始まってるので吉柳君を離して机の上を片付ける」
パンパンと手を叩く音が教室に響き、愁が舌打ちをして引っ張っていた手を離した。…が、机の上は片付ける気は無いようだ。
3時限目は化学。涼の授業。
「狼城君も、来たんなら一言くらい言いに来てください」
「だる」
「そう言わずに言いに来い、一応そう言う決まりなんですよ」
ーあれ…なんか変ー
素が混じった喋り方。気のせいかと思ったけどよく聞いてみると疲れているようにも聞こえる声。
…涼元気ない…どうしたんだろう。
俺が最近涼とあまりいないせいではないと思う。1日でこんなに変わるわけないから。
なら病気?…病気なら涼1人暮らしだし明日学校だけど心配だから泊まろうかな。涼ほっといたら何も食べなさそうだし。
涼の授業だから聞いときたかったけど、涼が心配であまり頭に入らなかった。
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