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「悪いな、梁瀬。
言わなくても平気思うたけど、普通は驚くん当たり前やね。
あんな、先輩たち毎年この連休はここで1泊2日するんやて。バーベキューもな。
遠出できない穴をここで埋めてるん。…避暑地でもないのに。
せやから、どうせなら一緒にバーベキューしよ、って誘われてたん。」
「あぁ…そうゆうこと。…なるほど。」
「意外とグサッと刺さること言うな、久夜。」
「最初に言ったんは八尋さんですからね?俺やないですよ、衿夜先輩。」
学校ではあんまり一緒にいるのを見ない先輩たちだけど、やっぱりスタメン同士仲は良かったりするのかな。
蒼先輩がいるのはちょっと珍しい気はするけど。
「まぁ細かいことは置いといて、久夜くんも梁瀬くんも食べよ。」
「そうそう。早くしないと衿夜と八尋に全部食われるからねー。」
「はぁ?俺そんな食ってねぇよ。食うのは八尋と京介だろ?」
「だから、俺を巻き込むなって言ってるだろ。」
…こんな風に大人数でわいわいできるのも羨ましいな。
みんな楽しそうにしゃべってるし。
久夜もこの先輩たちとはやっぱり仲いいみたいだし。
「廣川、食べてる?本当になくなるよ。これ、肉。食べて。
まぁ足りなくなったら八尋か京介あたりに買いにいかせればいいんだけど。」
「あ、蒼先輩。食べてますよ。でもありがとうございます。」
「その割にはさっきから箸止まってる。」
「よく見てますね。
…なんか楽しいなって思って。こうゆうこと今までなかったので。」
「ふーん。…馬鹿みたいにはしゃいでるだけだけどね。」
「蒼先輩は混じらないんですか?」
久夜も巻き込んで、八尋先輩と閑流先輩と衿夜先輩は酔っ払いのようなノリではしゃいでる。
バーベキューの力でこんなことになるんだと、ちょっと恐ろしい。
千先輩と京介先輩は笑いながら半分くらい混ざってるし。
俺はただ外から見てるのが楽しいから、遠くから見てるだけで。
蒼先輩はなんとなく、こうゆうノリは似合わない気はする。
自分で混じらないんですか、とか聞いたけど。
「俺は…京介が来てるからくるだけ。」
「京介先輩?」
「そ。あいつが仲間との交流は大事だからとか言って。」
「へー…そんなことが……京介先輩らしいですね。」
「そうかもね。廣川は……」
「なんですか?」
蒼先輩にもらった肉を食べながら答える。
……やっぱ牛肉は美味しい。うん。
「久夜と仲いいよね。」
「……そうですかね、?」
「え、なんで疑問で返してくるの。仲よくないの?」
「いや、多分仲いいと思いますけど……自分で言うのもあれかなーと思いまして。」
先輩たちにも付き合ってることは内緒で、だけど八尋先輩が知ってるかは分からない。
俺から言うことではないから言ってないけど、久夜は分からない。
一応兄弟なわけだし。
仲いいと思われてるのはいいことだよな。
うん。適度な距離保ててるし…
…それっていいことなのかな?
俺たちは、このまま友達みたいな距離を保ち続けてくの?
付き合ってるのに?
それは、なんだか…少し寂しい気がする。
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