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「梁瀬くんは、こっちで身長、体重、握力、あと跳躍力を順番に測っていって。」
「あ、はい!」
4つのグループに分かれて順番に測定してくらしい。
測っていってと言われたけど、実際測るのは自分たちでやるらしく、俺は測ったのを記録していく仕事を任された。
1年から3年生まで約30枚の名前順に並んだ個人記録表に結果を書き込んでいく。
「えーっと、鳴神身長188!」
「野谷、183㎝!!」
鳴神先輩が188で…野谷先輩が183っと……
190も中々いないけど、先輩たち皆180以上はあるんだよな。
俺も170越えて、って思ってたけど、ここにいると本当小さい方だなって思わされる。
「羽桜久夜の方…189……でけーな、お前。」
「普通っすよ、先輩~」
「羽桜八尋は……197!!相変わらずだなぁ…」
久夜でかっ!!もうほぼ190じゃん。
八尋先輩とは20㎝以上も違うんだ……この兄弟二人揃って身長高すぎだろ。
「羽柴、173㎝」
「羽田は、182!」
「葉波、169」
羽柴くんと、羽田先輩と葉波くんが…………
これ意外と時間かかるんだ。でも身長が1ヶ月で変わってるとも思えないんだけど。
身長はやっぱり3年が大きくて、1年生は俺より小さい人も多くて、体重も測ったけど、体重に関しては皆似たようなもので……
筋肉って重いんだな、って改めて実感した。
「梁瀬~、お前は測らんの?」
「だって使わないだろ。」
何のために使うのかと先輩に聞いたら、大会のエントリーのやつに書くらしい。
でもせいぜい身長くらいで、握力と跳躍力は部活でチーム分けとかに使われるから一応測るみたいな。
……それなら本当に身体測定の結果使えばよくね?って思ったのは俺だけかな。
「久夜、次握力だって。」
「梁瀬この間いくつやったっけ?」
「俺?平均50ないくらい。」
「あー、可愛いもんやな。」
「馬鹿にすんな。お前どのくらいだよ」
「俺?俺は60ちょいくらいやない?握力なんてそんなもんやろ。」
60って…強くよね?いや、男子の平均握力なんて知らないけどさ、強い方だよね??
……とか言ってたくせに、結局久夜は両手平均67とかあった。ふざけてる。
いや、75くらいあった先輩もいたけどさ…
垂直跳びも結構いい成績をだした久夜の身体能力は相当高いらしい。
他の先輩も凌ぐぐらいには、高くて、個人の能力の高さを他の先輩も認めてた。
「梁瀬くんお疲れ様~、ちゃんと書けた?」
「はい。記録だけなんで。なんとか。」
「良かった良かった。梁瀬くんのところだと…やっぱ八尋と久夜くんが高かったかな。」
「二人とも凄い高かったです。」
「だよね~よし、これで測定は終わり。来週の火曜日に今度は100mの測定だって。」
「……リレーの代表決めるんでしたね。」
測定に測定を重ね、練習をたくさんしてるのは知ってるけど、こんなことする必要があるのか、なんて疑問に思ってしまう。
高藤バスケ部が強いのは知ってる。
この前の土日であった練習試合も負けなしだった。
強いのは分かってるけど…測定の時の和気あいあいとした雰囲気を見ると、不思議に思う。
来週の火曜日にもまた測って……文句は言わないけど、若干腑に落ちないまま、その日の練習(測定)は終った。
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