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26裏方
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「裏方としては、とりあえずこの見世について分かってもらわなきゃいけないことがある。」
ご飯お終えて、卯月さんは稽古に。伊助さんは仕事に。
俺は若虎と邦之と水場に来ていた。
「珠蘭屋は主に『夜見世』が営業内容。夜見世は申刻から丑刻までが営業時間。
内容は大尽の相手。宴での付き合いとか、芸を見せたり……。こんな感じがうちの遊郭。」
申刻……はたしか……夕方4時半ぐらい?
丑刻は2時半?だったかな……。
結構な時間働くなぁ。
「で、次は面方についての説明だ。」
「面方……?」
「俺らは裏方。この見世の裏を全部担ってる。逆に面方は見世の『花』だ。『顔』だ。」
花……顔……
「花魁のことを言うの?」
「まぁ、そうだ。だけど、その面方にも段階がある。
まず一番上は『花魁』。うちには3人もいるんだ。そのうちの1人が……」
「卯月さん?」
「そう。で、この下にいるのが『振袖新造』。新造の中での優秀な奴のことで、次期花魁候補。」
じゃあ、容姿も、芸事も優秀じゃなきゃなのか……。
「で、最後は『禿』こいつァ、1人で座敷には上がれない。まぁ、半人前ってやつだ。で、必ず『花魁』か『新造』につく。」
これが……遊女の序列……的な?
頭の中でしっかり整理して、次の話をふった。
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