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崩壊と萌芽18*
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すると颯太は孔に指を添えた状態で止めて、顔を僕の顔に寄せる。
「ごめん、亜樹。そんな不安そうな顔しないで」
「や、だって……ごめ、なさ……」
「大丈夫。俺は嫌だなんて思ってないよ。好きでやったことだしね」
「でも……」
「余裕なくて亜樹に声かけられなかっただけだよ。ごめん」
「颯太……」
颯太が額と額を合わせ、鼻をすり寄せる。そっと目を開けると目の前の颯太と視線が絡む。
「亜樹、好き」
「うん。僕も……好き」
恐怖が消えていく。颯太の甘い視線が僕を安心させていく。
本当に想い合っているのだと自覚できる。
幸せに浸っていると、静かに指が侵入してくる。
「あ、よかった。思ったよりきつくない」
奥へと指を進める中で何気なく呟かれた言葉。どきりと心臓が跳ねる。
だって、ここを使うのは、久しぶりじゃない。
思わず浮かんできそうな顔を振り払う。今は思い出したくない。今だけは幸せに浸りたい。
「亜樹? 痛い?」
「痛く、ないよ……」
颯太はどうやら余裕を取り戻したようで、僕の表情を見て声をかける。勘違いしてくれてよかった。
「じゃあ……怖い? 嫌ならやめるよ」
「ううん、大丈夫。続けて」
優しさが突き刺さる。潤み始めた瞳を隠すように颯太に抱きついた。
それを了承と取ったのか颯太はまた指を動かし始める。
「んっ……ァ……」
気持ちいい。気持ちいい。颯太の指。
快感だけに意識を寄せて、ただ感じる。
颯太の指が僕の中を行ったり来たりするのがよくわかった。
僕の中は誘い込むように颯太の指を締め付け、出て行こうとすれば名残惜しそうに吸い付く。
自分から意識を寄せたとはいえ恥ずかしくて、颯太に抱きつく腕に力を込めた。
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