アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
午後22時のミッション→side uno
-
「ウノ、こないだスコーピオンのヤツらがさァ絡んできたんだけどォ、そろそろなんとかしねェ?」
時間はもう22時になるとこで、ハッキリ言って良いコはもう寝る時間なので、良いコな(?)オレもかなり眠い。
たまり場にしているのは、チームのメンバーの家の裏にあるプレハブで、だいたいいつも10人くらいは常に部屋に転がっている。大抵は、家に居場所のねーやつらが来ているのだが。
オレの家は一人暮らしなだけあって常にビンボーなんで、空調目当てに夏は涼みに、冬はあったまりに来ているだけだ。
オレの名前は浦嶋右之丞(ウラシマウノスケ)、ちょっと時代劇っポイ名前だが、仲間からはウノとかウーノとか呼ばれている。
グダグダくだを巻いているのは、オレの次にガタイのデカイ、円山騎士(ナイト)である。まあ、俗に言うキラキラネームだよな。
顔はキラキラしていなくて、四角張った顔と人が怖がるようなうに頭の金髪はどこかに刺さりそうだ。
可哀想なので、マルちゃんと呼んであげている。
「ヤダよ。アイツらバイクだし」
全力疾走しても疲れるしなァ。喧嘩しても逃げられちまうのは、なんとなくヤリ損な気がしてイケ好かない。
大体バイクを乗ってるのが、マジでムカつく。
「ウノ、いつもソレだから舐められンだぞ。バイクなら俺の貸すからよ」
「うーん貸してくれてもナァ、俺、免許ねーし。……考えとく。マルちゃんは、いつもカッカし過ぎだし」
よいこらせと体を起こして、ペタンコのバックを担ぐ。
チームで高校行ってるのはオレだけで、他のヤツは学校とかは行ってない。
このチームのボスだった円山に、運悪く出会って喧嘩をふっかけられて勝ってしまってからというもの、アレヨアレヨという間にチームの総長とやらに祭り上げられちまった。
ホントは良いコなので、そういうのは柄じゃねーんだけど、無駄にデカイ体と、目つきが悪いと言われる三白眼がオレを静かな生活から遠ざけるようだった。
「明日もガッコだから、帰ンよー」
そうだ、帰り道にオレには今日はこなさないとならない重大な任務がある。
今日という日を素敵に終わらせるために、必要なものを手に入れなくてはならない。
それは、オレにとってはなくてはならない元気玉、いや、むしろポーションな勢いでの必需品を手にいれないと、帰れないのだ。
「え、マジで?じゃあ、俺も一緒に…………」
円山がオレと一緒に帰ったら、オレのミッションは完遂しない。
何故なら、円山はオレが寄りたいコンビニよりも後の道のりに自宅があるのだ。
だから、オレは颯爽と断りの言葉を告げる。
「悪ィ、オレ、カノジョと待ち合わせなんだよ。マルみたいな怖い顔の男子が一緒だとビビって振られちまうかもしれねーから、1人で帰るな!」
リア充っぽく言ってみたが、おわかりのとおり、嘘八百である。
それでも、円山たちは信じているのと、オレを無理矢理チームに引き込んだという罪悪感から、すぐにわかったと頷く。
「仕方ないな!まー、ウノの顔もこえーし、それで大丈夫なんだから、俺でも平気と思うんだけど………………」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 14