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クレイジーな紳士
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「あー、もう、疲れた。また俺を癒して、秋人ー」
あれから数時間、会場からそう遠くない位置にあるこの部屋には向こうの音もなんとなく聞こえている。
音がやんだからそろそろ来るかなとは思ってたんだけど。
その訪問者は俺の膝の上にいる。
「やめていただけませんか、神様?貴方には従者たちがたぁっくさんいるでしょう?」
「そういえば大きくなったねぇ。あの頃は素直で可愛かったのに、こんな憎まれ口を叩くようになって」
「あの頃っていつの頃ですか?」
「そのお尻がもっと筋肉質で、瑞々しかったときだよ。もう忘れちゃったの?歳かな?」
サワサワと絶え間なく動かすその手に過去を思い出して鳥肌が立つ。
ったく気色悪いんだよ、好色ジジイが。
「俺貴方にそんなことされた覚えないんですけど」
「えー」
徐々に近づいてくる顔に、反射的に目を瞑る。
普段の俺なら絶対にそんなことしない。こんな得体の知れないって言ったらアレだけど、変なヤツに隙を見せるほど平和ボケはしていない、はず。
「キス、期待しちゃった?」
耳元で囁かれた言葉は笑いを隠そうともしていない。
キスを期待した?
そんなわけない
「吐き気がするほど気持ち悪いんでやめてもらえますか?あと、俺、あの時犯されたのはこんな自分の子供と同じようなガキじゃなくて、もっとこう、渋みのあるオッサンだったような」
まぁあれがかっこいいとは思ってないけど。
でもまだ、犯されるにしてもイケメンのおじさんの方が好みかな、なんて。
自分が抱くなら天使くんみたいなカワイイ子がいいけどね。
「おぼえてるじゃん。忘れられてたらカラダに聞くとこだったよ」
尻を撫で上げられるけど、あいにく俺は天使くんみたいに可愛い声はあげないし、春陽みたいに可愛いらしく怒らない。
逆に笑ってみせる。
ニヤリと、コイツに対して大人な笑み。
「ふぅん。伊達に年だけとったわけじゃないんだね。そういうのも嫌いじゃない、かな」
誰もお前の好みなんて聞いてない。
ただ意外だったのは、ずっとショタコンだと思っていたこの男が実はそうでなかったらしいこと。
「あ、あの、秋人くん?」
「あぁ、そうだ。薬利先生もいたんでしたっけ」
こちらに痛いほど向けられていた視線が逸れる。
注意は今、枝流の方にある。グッと足に力を込める。
そのとき、また少し笑ったような顔がこちらに向いた。
「本当は3pといきたいところなんですけど……。秋人の体は俺用なんで、ごめんなさいね?」
何を言い出したかと思ったら。
俺専用?
「それなのに酷いよね。人間の女なんかにその身体を触らせてさ。オマケに子供なんか作って」
夏月のことだよな。
すべて見てるってわけだ。俺が魔界のことを見渡せるように、天地を創造した神には、すべて。
「その身体は俺だけのものだって、せっかくあんなに教え込んであげたのに」
やっぱり、イカれてる。
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