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腐った天界
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「あの女が死んだのだって、君のせいなんだからね?」
「どういうことですか?」
「自分のモノに手を出されたら、誰だって怒るだろう?首輪をつけたから一安心、なんて思ってしまった俺も馬鹿だったんだけどさ。やっぱりちゃんと目の届くところに置いとかなきゃダメだね」
あーあ、なんて言う神の言葉はもう耳に入ってこない。
夏月が死んだのは俺のせい?
俺が、天界から逃げたから?
あぁ、やっぱりこの人には敵わないんだ。遠い昔の、とっくに封印されたと思ってた記憶が次々とフラッシュバックする。
なんてらしくないけど。
この変態は、きっとそんな素振りを期待してる。だから今は、それに乗ってやる。
不本意だし、気持ち悪いけど。
「でもね、冬夜を見つけた時、俺は驚いちゃったよ。だって昔の君にそっくりなんだもん」
「ねぇ、さっきから聞いてたけど、アンタ身勝手すぎない?秋人くん、なっちゃんが死んだのにあなたは関係ない。だめよ、そんなのに流されちゃ。大体ね……」
俺の擁護のために間に入った枝流。
全く、余計なことを。
「枝流、ダメだ!口を開いたら…」
「薬利先生は部外者なんですからちょっと黙っててくださいね」
ほら、言わんこっちゃない。
見えないなにかに拘束された枝流に、俺は冷ややかな視線を向ける。
事前に何があっても、何を言われても黙っとけって言ったのに。
「えーっと、あ、そうそう。でもね、冬夜はきっと、彼を犯しても君みたいないい顔はしてくれないと思ったんだよね。というわけでー」
着ていた軍服のポケットをあさり取り出したのは電子端末。
画面のロックを解除して、その後に映し出されたのはある殺風景な部屋。
そこにはなんだか見覚えがある。
「っはは。わかる?ここ、君の使ってた部屋だよ。懐かしいね」
俺の繋がれていた場所には、人影が。
スラリとした長い手足、ちゃんとご飯を食べてるのか心配になるほど細い身体を惜しげも無く晒した天使くん。
これから何をしようというのか。
俺の予想が確かなら、悪魔でも到底思いつかないような、非人道的な行為。
っていうかもう既に、かな。
よく見てみると天使くんの身体は、ところどころ汚れていた。
それがただのゴミとかそんなならいいんだけど、多分、違う。
ただの予測だけど……精液、とか。そんなところだと思う。
きっとあのパーティに呼ばれた観客何人かの、慰みになったんじゃないかなんて。
天界もそんなに清らかな世界ではない。
「冬夜は今別室にいてね。ここからまた、何人かのお客さんを入れようかと思って。しっかり見ててくれるといいなぁ」
そんなことを恍惚とした表情で言われるんだからどうしようもない。
でもこれもある意味”計画通り”
天使くんが倒れたっていうイレギュラーはあったけど。
あとはこの画面を、眺めてたらいい。
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